2018-12

2018-12-28
『人の心は汚くて冷たい。でも美しくて温かい』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

2018年も残りわずか。
総括すると皆さんにとってはどのような1年でしたか?

私にとっても変化の1年となりました。

とくに「人の心」について考えさせられました。

信じて任せた複数の人にダマされました。

「人は人間の器以上の権力を持つとそれを悪用してしまう。
 だから器に合わせて権限委譲しないといけない」

と、ある先輩からご指摘いただきました。

私は性格的に人を信じやすいのかもしれません。

でも人を騙して負い目を感じながら
生きるよりマシだと思うのです。

仕事を依頼した業者2社からもダマされました。
約束を守ることがビジネスの基本だと思ったのが、
その当たり前が通用しませんでした。

経営者として即断即決は必要なことですが、
「誰とやるか」はその場の直感だけでなく、
その人の言動を見てから判断することを学びました。

一方で私の事業展開を応援してくださる方も
現れました。

何の見返りも求めず、
情報という最高の資源をいただいています。

弊社で退職する人間が出ました。

本当に残念でショックなことで、
経営者としての力不足を痛感しました。

一方で、そういう時だからこそ、
体力の限界まで、全身全霊で
私をフォローしてくれるスタッフも現れました。

難局を乗り越えると、
仲間との信頼関係がいっそう強くなりますね。

経営者なんて、実はちっぽけな存在で
仲間がいて経営が成り立っていることを経験しました。

人の心は、弱くて冷たい。そして汚い。
自分さえ良ければいいと考える。

でも一方で
人の心は強くて温かい。そして美しい。
会社のことを第一にと考えてくれる。

だぶん来年も人から騙されるだろうな…。
それはそれでネタとして披露します(笑)

「性善説」で仲間やビジネスパートナーと
関わっていきたい。

それが自分には合っているようです。

 

2018-12-25
『問題解決の主役は誰ですか?』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

 

正確な記憶ではないのですが、
娘の幼稚園の面接でこんなことを聞かれたそうです。

「あなたの子供が別のお友達とケンカをしてしまいました。
 今もなお少し気にしているようです。
 あなたは親としてどのように対処しますか?」

皆さんが親ならばどのように答えましたか?

いろいろな回答が考えられますよね。

その時に妻は

「あくまで子供同士で問題を解決できるようにサポートします」

といった回答をしたそうです。

面接官の反応を聞く限り、
そこまでズレた回答ではなかったと予想できます。

問題解決する力は、
子供だけでなくてビジネスマンでも必要ですよね。

どうしたら問題解決する力がつくか…。

自分の力で問題解決する経験を重ねるしか方法はありません。

でも、いつの間にか問題解決する権利を
親や上司が日常的に奪ってしまっていることが
あるのではないでしょうか。

子供同士の問題に親が首を突っ込むと
かえって話がこじれたり、
複雑化したりしますよね。

会社でも上司が介入することで、
表面的に問題は沈静化しますが
解決はされていないということがあります。

もちろん親や上司が介入せざるを得ない問題も
中にはあります。その時は手遅れになってはいけません。

本人たちの力で十分に乗り越えられる問題も
親や上司が代わりに解決してしまっていないか…。

あなたが彼・彼女の問題を解決したら
「ありがとう!」と感謝をされるかもしれません。

でも問題解決力もレジリエンスも向上しません。

問題解決する主役は誰なのか?

上司や親であるあなたがいつの間にか
主役になっていないか?

子供の応援に夢中になりすぎて、
気づいたら舞台にあなたが立っていたということが
ないようにしましょう。

 

2018-12-23
『多様な働き方が浸透しない会社』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

先般、十方よしTV(https://jippo.jp/tv/)の取材で、
ゾーホージャパン様に行ってきました。

・「日本で一番大切にしたい会社大賞」審査員会特別賞
・GPTW「働きがいのある会社ベストカンパニー」3年連続
・厚生労働省「テレワーク先駆者百選」認定

などで受賞されている企業です。

テレワークをいち早く導入され、
女性や障害者の働きやすさも追求されました。

全社員の87%がテレワークを利用されていて、
内63%が男性です。

男性もテレワークを積極的に
活用されている数値が出ています。

この会社に見学に来られた企業は、
自社でもテレワークを導入するにあたり

「規則をどうやって作っていけばいいのか。
 悪用されないようにあらゆるケースを想定して
 ルール化しないといけないですよね?」

といった質問をされるそうです。

テレワークは、他社員と同じ職場で
働いているわけではありません。

管理下にないので確かにサボろうと思えば
サボれそうですよね。

迫社長は、

「もちろん最低限のルールは設定しますよ。
 でもアレもさせない、コレもさせないと
 詳細にルールで縛ることをしない。
 
 “性悪説“で考えれば、社員がサボるから
 どんどんルールが増えます。
 
 根底に‘性悪説”があると、社員に
 裏メッセージとして伝わってしまう。

 私は“性善説”でルール設計します

と回答されるそうです。

確かにルールの隙間を掻い潜ろうとする社員がいる!と
考えれば、あれこれ条文が増えていくでしょうね。

すると本来はテレワーク推奨なはずが、
テレワークに否定的な空気が作られていくでしょう。

あなたの会社のルールは性善説に基づいて
作られていますか?

 

2018-12-19
『“大手企業出身”というバイアス』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

中小・零細企業の経営者が口を揃えて言うのは、

「うちみたいな小さな会社に優秀な人材はこない」

ということ。

企業規模に引け目があるのか、
大手企業出身の中途入社者へ
バイアスがかかっているように見えます。

○A社の場合

A社の社長は、
大手企業出身の社員を採用したがりません。

理由を聞くと、
「フットワークが重い」
というもの。

確かに大手企業は、
社内のインフラや制度が整っている。
細かく分業されているタスクもある。

一方で中小零細企業は、制度が未整備。
その都度で臨機応変に対応することがある。

分業といっても業務範囲は多岐に渡る。
何でもやってもらわないと業務が回らない。

だから「〇〇をやってほしい」と依頼すると

「〇〇はやったことがありません。
 外部の業者を使いましょう」

もちろんアウトソーシングする発想は
悪くないのですが、何でもかんでも
仕事を他者・他社へ横流ししているように見えるそうです。

 

○B社の場合

B社の社長も
大手出身の中途社員を採用したがりません。

理由を聞くと
「偉そうにアドバイスする」
というもの。

Tスタッフ:
「こんなやり方していたらムダですよ」

社長:
「(イラ!)そうか。ではどうしたらいい?」

Tスタッフ:
「〇〇という会社のサービスを使うべきです」

社長:
「でもあのサービスは〇〇○万の投資をしないと
 いけないだろう。資金的に余裕はないので
 今は導入できない。
 あなたの手で何か改善できないか?」

Tスタッフ:
「それは難しいですね…」

B社の社長は、Tさんは部下でありながら
アドバイス専門の「コンサルタント」に
見えてきてしまうとのこと。

理解しているけど社内資源的な理由で
できないことはある。

それを理路整然とアドバイスされると
だんだん嫌になってきてしまうのだそうです。

上記2つは上手くいかなかった例を
ご紹介しました。

もちろん大手の中途入社者を採用し、
事業と組織を飛躍的に伸ばした会社もあります。

「大手出身だからフットワークが重い」

「大手出身だからアドバイスばかりする」

というのは、どちらもバイアスです。

誰しも過去の経験からバイアスがかかります。

それが選択肢を狭めているかもしれないと
気づけるといいですね。

 

2018-12-14
『コンサルタントとして大切なことは京セラで学んだ Part8』

今日のテーマは
・・・・・・・・・・・・・・・・・
ポジティブシンキングは是か非か?
・・・・・・・・・・・・・・・・・

「もっとポジティブに考えましょう!」
「もっとポジティブに受け止めましょう!」
「もっとポジティブに将来を描きましょう!」

このような会話が職場や日常でされています。
ポジティブシンキングという言葉が完全に市民権を得ました。

はたして本当にポジティブシンキングは必要なのでしょうか?
皆さんの考えはいかがですか?

私の考えです。
ポジティブシンキングは確かに必要だと思います。
でもポジティブシンキングでは「現実」は変わらない。

起きる現象をプラスに受け止める。頭の中でポジティブに構想する。
こういったことをしても目の前の「現実」は何一つ変わりません。

ポジティブシンキングは何のためにするのか?
それは「現実」を動かす・変えるためにするものだと思っています。

ですから「もっとポジティブに!」と誰から言われて、
その場ではいくらか気持ちが楽になります。
でも現実が変わっていないので元に戻ります。

ポジティブシンキングは、現実を動かす・変える「行動」が伴って
初めて意味を成します。

稲盛名誉会長は京セラフィロソフィーの中で
『楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する』
とおっしゃっていました。

現実路線から脱出できないのは私たちです。
ですから「○○にしたいな」「○○ができたらいいな」と楽観的に夢・目標を描く。

ポジティブシンキング愛好者はここで止まってしまっています。
次に悲観的に計画を立てます。
つまりあらゆるシミュレーションをして、全てに対策・準備をします。
シミュレーションをすればするほど、

行動が具体化するのでアクションが取りやすくなります。

そして最後は楽観的に行動。
行動したからといってすぐに成果が出るわけではありません。
なかには数年かかることもあるでしょう。

成果が目に見えてはっきりと分からないことでも、

行動している限り着実に前に進んでいる。
小さな変化を確認し、夢・目標を信じながら前向きに行動する。

組織変革コンサルティングは、まさにこのステップを踏みます。

さらに言えばこれはコンサルティングの現場だけでなく、
皆さんの仕事の進め方も同様ではないでしょうか?

ポジティブに構想するだけでは現実は変わらない。
楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する。
その時に現実が動くのではないでしょうか。

 

2018-12-10
『小心者ほど“権威”で人を動かす』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

『相手を動かすスキル』というテーマで
研修依頼をいただきます。

 

皆さん、頭を悩ましている問題なのか、
とても参加率が高いです。

そのときに必ずお聞きします。

「本日のテーマが“相手を動かす”という
 テーマなんですが
 “他人から動かされたい人”いますか?」

と聞くと、ほとんど手が挙がりません。

 

これは矛盾ですね。
相手を動かしたいと思っている。
でも自分は動かされたくないと思っている。

自分で動きたくようにするのが
最上位の人を動かす方法です。

最も低次元な人の動かし方が「権威」を使うこと。

無自覚に「権威」をチラつかせている人がいますね。

例えば、

「オレの言うことを聞かないならクビな。
 辞めてもいいから!」

「オレに嫌われたら終わりだぞ」

「オレに歯向かうなんて10年早いぞ」

「オレは上司だぞ。
 上司の言うことは絶対だからな」

「お前は考えなくていい。
 オレの指示通りに動けばいい」

「ポジションパワー」で人を動かす人は、
部下の評判が悪い。

「パワハラ上司」と呼ばれている人が多数。

自分に自信がない人ほど、
自分を大きく見せようとアピールします。

小心者であるほど、それがバレないように
「地位」という武器を使います。

 

「地位」をチラつかせたら、
こいつ小さい人間だな!と思ったほういいです。

小心者の彼・彼女には、武器を持たないで
素手と素手でケンカしたら負けてしまう未来が
予見できているのかもしれません。

「地位」を使わずして人を動かす。
それが本来備わっている「人を動かせる力」です。

 

2018-12-08
『コンサルタントとして大切なことは京セラで学んだ Part8』

「コンサルタント×京セラフィロソフィー」シリーズ、
第8回目のコラムをお届けします。

今日のテーマは
・・・・・・・・・・・・・・・・・
ポジティブシンキングは是か非か?
・・・・・・・・・・・・・・・・・

「もっとポジティブに考えましょう!」
「もっとポジティブに受け止めましょう!」
「もっとポジティブに将来を描きましょう!」

 

このような会話が職場や日常でされています。
ポジティブシンキングという言葉が完全に市民権を得ました。

はたして本当にポジティブシンキングは必要なのでしょうか?
皆さんの考えはいかがですか?

私の考えです。
ポジティブシンキングは確かに必要だと思います。
でもポジティブシンキングでは「現実」は変わらない。

起きる現象をプラスに受け止める。頭の中でポジティブに構想する。
こういったことをしても目の前の「現実」は何一つ変わりません。

ポジティブシンキングは何のためにするのか?
それは「現実」を動かす・変えるためにするものだと思っています。

ですから「もっとポジティブに!」と誰から言われて、
その場ではいくらか気持ちが楽になります。
でも現実が変わっていないので元に戻ります。

ポジティブシンキングは、現実を動かす・変える「行動」が伴って
初めて意味を成します。

 

稲盛名誉会長は京セラフィロソフィーの中で
『楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する』
とおっしゃっていました。

現実路線から脱出できないのは私たちです。
ですから「○○にしたいな」「○○ができたらいいな」と楽観的に夢・目標を描く。

 

ポジティブシンキング愛好者はここで止まってしまっています。
次に悲観的に計画を立てます。
つまりあらゆるシミュレーションをして、全てに対策・準備をします。
シミュレーションをすればするほど、行動が具体化するのでアクションが取りやすくなります。

 

そして最後は楽観的に行動。
行動したからといってすぐに成果が出るわけではありません。
なかには数年かかることもあるでしょう。

成果が目に見えてはっきりと分からないことでも、行動している限り着実に前に進んでいる。
小さな変化を確認し、夢・目標を信じながら前向きに行動する。

組織変革コンサルティングは、まさにこのステップを踏みます。

さらに言えばこれはコンサルティングの現場だけでなく、
皆さんの仕事の進め方も同様ではないでしょうか?

 

ポジティブに構想するだけでは現実は変わらない。
楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する。
その時に現実が動くのではないでしょうか。

 

2018-12-05
『“いい人”は不幸になることを選んでいる』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

須田係長(仮名)は、真面目な方です。

彼は部下から相談されると、
なんとか解決したいと奔走します。

 

ただそれほどメンタルが強くありません。
奔走するうちにだんだん疲弊してしまいます。

 

そうすると部下には「配慮的行動」が
取れなくなっていきます。

 

部下には自分なりには
“してあげている”感覚があるので、
あまり感謝されないと落ち込むこともしばしば。

 

彼・彼女はギブ&テイクが成立しないことに
不満を積もらせていきます。

お客様からお願いされたら断れないタイプ。

無理な要望にも答えようと、
時には一人で抱え込んでしまいます。

こういう方は、無尽蔵に残業が増えていきます。

上司からは「残業を減らせ」と言われますが、
減らせるものがないと考えています。

でも上司から見ると効率的ではないし、
優先順位が間違っているのです。

皆さんの会社に須田係長のような方はいませんか?

須田係長のような方は、
他人に振り回されている生きている方です。

または自己犠牲がチーム貢献だと思っています。

私から見れば、
「〇〇の仕事は断ればいい」
「〇〇の仕事の納期は1週間後に伸ばせばいい」
「〇〇についてはしばらく放置して静観したほうがいい」

と思うものを「断らずに一生懸命、できる限り早く、
解決する行動」を取ろうとするのです。

他人軸で生きているので、
タイムマネジメントも成立しないでしょう。

「自己救済」できる人が「自己犠牲」をする。
「自己管理」ができてから「部下管理」をする。

自分が溺れているのに、誰かを助けに行こうとする。
だから自分も溺れてメンタルが壊れます。

残念ながらそういう人を見てきました。

「そういう性格なんで…」と言われてしまうのですが。

他人に何を言われても、周囲で何が起きても、
起点に戻って冷静に判断する。

それができないと他人にコントロールされた
働き方・生き方になってしまいます。