2020-02

2020-02-27
『辞めさせないことがスタッフ思いの会社?』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

A社長もB社長も、理想的な会社を作り上げています。

でも興味深いのは二人の組織づくりのアプローチは
真逆です。

A社長は人の見極めが早い。
1年間、その人の働きぶりをよくよく観察します。

しかし1~2年経っても成長が見られなければ、
他の道に進むことを進めます。

他の道の方が向いているのに、
この会社にいてもらうことは時間のロス。

お互いに不幸になると考えるからです。

B社長は見極めることをしない。

採用した人は本人からギブアップしない限り、
最後まで面倒を見る。

こちらから他の道を進めることはしない。

簡単にいえば、
A社は会社で基準を決めて、
そぐわなければ辞めてもらう。

B社は会社で特に基準を設けず、
本人が退職希望するまで世話をする。

どちらがいいとかではありません。

プロセスは異なっても結果は出ています。

「松本さんの基準は何ですか?
 諦めたほうがいい人もいませんか?」

と先日、ある顧問先から質問されました。

私の基準は、

能力で判断せずに“姿勢”の良し悪しを決める。
“姿勢”に問題がなければ、能力は一定レベルまで
引き上がると思っています。

ただ能力もないし姿勢も悪い。

謝れない、反省しない、他人の責任ばかりにする。
そういう人材には改善を要求します。

職場で誰一人として、
その彼・彼女をどうにかしてあげたいという人が
いなければ、他の道を進めるでしょう。

応援する人が誰一人いない=その人の姿勢に問題がある

ということが多いからです。

人事コンサルタントをしていると
顧客からは

「松本さんはどんなスタッフでも見捨てないんですよね?」

と言われますが、そうではないです。

最低基準というものがあります。

基準を超えないならドライ。
基準を超えるならとことん付き合う。

会社も彼・彼女に不満を持っていて、
彼・彼女も会社に不満を持っている。

そこに同じ空間で一緒に働くだけの
理由は見つかりません。

「辞める=悪」

という考え方は捨てた方がいいでしょう。

 

2020-02-19
『100%納得しなくてもスタートを切る』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

最近は、部下が上司に気をつかう以上に
上司が部下へ気を使っているように感じます。

何をするにしても部下の承諾をもらうように
丁寧に説明をされるリーダーもいます。

これくらいでバランスが取れているのかもしれません。

リーダーから部下への丁寧な説明。
これはぜひやってもらいたいし、やるべきだと思います。

先日、優しすぎるリーダー(Tさん)に会うことがありました。

Tさんは何をやるにもしても
部下の前向きな承諾を求めます。

「嫌々やってほしくないんで…」

その気持ちはわからなくもないですが。

それを逆手に取ってか、単なる子供なのか。

嫌な顔を露骨に出すスタッフが
彼のチームには数名いました。

「大反対」だった人が丁寧な説明をしたからといって、
「大賛成」に心が変わることは稀です。
せめて「反対をしなくなる」くらいでしょう。

部下の「100%納得」を追求することは、
マネジメントスタンスとしては立派です。

ただ部下100%納得しないと着手をしないとなると
話は別問題。

100%納得の努力はする。
100%に満たなくても、
始めながら100%納得に近づける。

賛成しない=反対という解釈をしない。

概ねの反対がなければ、
進めることが時には必要かと思います。

 

2020-02-10
『人が集まる会社は“360度採用”』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

以前は業績不振から収益体質の強化のために
人員整理をするのが通常でした。

しかし近年は、好業績でも人員削減に踏み切る
「先行型」の企業が見られるようになりました。

一方では人員不足で悩む企業がありながら、
一方では過剰人員で人を整理する企業があります。

今回は、人員整理がいいとか悪いとか、
是非を問いたいというわけではありません。

概ね中小企業は人員不足に悩む傾向があるかと思います。

こんな情勢であっても、
人が自然と集まってくる会社もあります。

1 現社員が知りあいを連れて来て社員になる
2 お客様が社員になる
3 取引先が社員になる

1・2・3は通常の採用活動とは異なるかと思います。

<Aさんの声>
「私はお客さんとしてこのお店のよく来ていたの。
 ここで働いている子はみんな感じのよい子ばかり。
 親切な子が多いのよ。雰囲気がいいし。
 楽しそうに仕事をしていた。
 年齢的な制限がなければ、私もここで働きたいと思ったの」

<Bさんの声>
「システムエンジアとしてこの会社に出入りしていました。
 月に数回足を運ばせてもらいました。
 何度も来ていると職場の“日常”の姿が見えるじゃないですか。
 なんでこの会社は居心地がいいんだろう…。
 社長を中心に一体感があるんだろう…。
 途中から私もこの会社の一社員のような感覚になっていきました。
 
 先々面白いビジョンも掲げている。
 そこで転職したいと申し出たんです。
 システム会社の社長は最初は反対してましたが、
 自分の思いを理解してくれて、最後は応援してくれました。
 入社が決まった後、現社長はシステム会社の社長に挨拶に行き、
 しこりが残らないように尽力してくれました」

元お客様が社員になる。
それは顧客の立場で魅力を感じたから。

元取引先が社員になる。
それは一緒に仕事を進めるパートナーとして魅力を感じたから。

360度、どこから見られてもいい会社。
たぶんそういう会社には、これからも人が集まってきます。
しかも理念に共感した人が入社してきやすい。

皆さんの会社は、
お客様から見て入社したい会社ですか?
取引先から見て入社したい会社ですか?

 

2020-02-05
『手段を選ばない下品な会社』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

“集客のためには手段を選ばない”

そんな会社があります。

結果を出すために貪欲だと見える一方で、
手段があまりに下品だなと感じてしまうことも…。

A店とB店はライバル店。
A店の大きな広告看板をB店の目の前に建てる。

B店からすれば喧嘩を売っているのか!と
思うでしょうね。

A店なりにB店に顧客を奪われない手段なんでしょうが、
下品じゃないですか…。

C店はY駅前に広々とした店舗を構える。
店の前には遠くからでも見える派手な電子看板がある。

C店の周辺は閑静な住宅街です。
その街の風景には溶け込んでおらず、C店だけが浮いた存在。

自分さえ目立てばいい。
下品じゃないですか…。

D店はライバル店のE店の悪評コメントを
外部業者に依頼して書いてもらっている。

少しでも自分の店に顧客が流れてくるために。
下品ですね。

普段は7,000円で泊まれるビジネスホテルが
足元を見て、2倍の14,000円で価格設定されている。
下品じゃないですか…。

最近であれば、マスクが店頭から姿を消しています。

普段は500円程度で買えるマスクが5,000円で売られている。
なかには1万円で売られている物もありますね。
出品者は下品ですね…。

事業に「品格」「美学」はいらないという
考え方の方もいるでしょう。

でも私はそうはなりたくない。
「美しい経営」を追求したいなと思います。

そう思わなければ、「薄汚い経営」に
どんどん流れていってしまいそうです。

人間の心はそんなに強くないですから。

ちなみに私は、
2倍の14,000円に釣り上げるホテルは二度と利用しません。
10倍の5,000円でマスクを売る出店者からは二度と買いません。
自分さえ目立てばいいというA店やC店にも足を運びません。

なぜなら「汚い」からです。
「嫌悪感」しか抱きません。

皆さんは「美しい経営」に挑戦していますか?