2020-01
2020-01-24『仕事だと割り切れない若手ビジネスマン』
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
T社での出来事です。
おじさん発言ですが、
若いビジネスマンの価値観の変化を感じます。
自己啓発本に、
「好きように働く」「嫌なことはしない」
「嫌いな奴とは付き合うな」
「あなたらしく働けばいい」
といった理想的な言葉が並びます。
こういった言葉に救われる人もいますが、
一方で弊害も出ている気がします。
T社で社会人3年未満の方と
面談をすることがありました。、
アドバイスもしましたが
届いていないかもしれません。
「Yリーダーとは合わないので、
一緒に働きたくない。嫌いです」
「Lリーダは威圧的な言い方をする。
極力関わらないようにしたい。顔を見たくない」
「Kさんがたまに仕事をサボっているように見える。
リーダーからKさんに注意してほしい。
Kさんとは関わりたくない」
彼・彼女らの主張は、
「自分と合う人と仕事をしたい。
自分と合わない人とは関わりたくないし、
関わらない」
というスタンスです。
「自分と合うか」という発想・姿勢のみで、
「相手に合わせるか」という発想・姿勢が乏しい。
自分と合う人間関係が職場にあれば、
自分と合う会社。
自分と合わない人間関係が職場になければ
自分と合わない会社。
「自分が合う」と感じている職場の多くは、
周りが「合わせている」ということに気づいていない。
自分と合わないからといって、
接点を遮断をしてしまうと、
対人関係の器が広がらない。
対人関係の器が小さければ、
自分に合う人の割合は地球上に何%いるのでしょう。
あの人とは合わない
→あの人が嫌い
→あの人とは付き合わない
その繰り返しで合う人がますます縮小化していく。
多様性と言われる時代に逆行していますね。
最初は“合わない”と思った人とも付き合って、
多様な免疫ができて、対人関係の器が広がって、
色んな人と仕事ができるようになっていく。
これが社会人成長のプロセスかと思います。
「合わない」「苦手」と思った人とも、
仕事だからと割り切って
「遮断しない」というスタンスで
働いてほしいものです。
2020-01-16『上司へのハラスメントは許されるのか?』
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
最近は〇〇ハラスメントを言葉が増えました。
より弱者側を守るという点では賛同しますが、
行き過ぎではないかと感じています。
A社のグループリーダーである久保リーダー(仮名)と
面談をしました。
久保リーダーは実務面で後輩のお手本になっていて、
年齢は若いですがチームの中核になりつつあります。
久保リーダーのチームで働く新卒2名のうち1名から、
「久保リーダーの言い方がキツイ」
という声が本部に届いたそうです。
よくよく現場の声を聞いていくと
新卒2名の内1名は、仕事を覚えるのも問題なし。
性格も明るく、職場や顧客からも好かれています。
もう一人の新卒1名(Tさん)は、
仕事を覚えるのが遅い。
Tさんからは一刻も早くマスターしようという意欲が
見られなかったり、同じミスを繰り返していたようです。
人を育てようという風土がこの会社にあるので、
複数の先輩がTさんにOJTをしてきました。
OJT担当者が変わっても、
Tさんの様子は変わりませんでした。
久保リーダーも自らTさんに仕事を教えていきましたが
手応えはありませんでした。
Tさん以外にも過去に数名、理由は定かではないにしろ、
若手社員が辞めてしまったこともあり
久保リーダーはその責任を感じていたそうです。
噂というのは怖いもので、誇張して広がります。
他部署からは
「久保リーダーの言い方がキツイから人が辞めている。
久保リーダーは若手を潰してしまう」
と言っている人もいました。
久保リーダーは私と面談をしている時に、
泣き崩れてしまったのです。
「私はこれ以上どうしたらいいんですか…。
人を育てるのが怖い。私にはできません。
注意をして改善しないとお客様に迷惑がかかる。
だからTさんには言わないといけない。
他メンバーもさじを投げてしまった。他に言う人がいない。
Tさんの言動を見て、気遣いないふりして
黙認するしかないでしょうか…。
私はどのように変わればいいのでしょうか」
久保リーダーは本当に真面目な方で、
自分に矢印を向ける方です。
むしろ責任を感じすぎて、心が病んでしまっています。
部下へのハラスメントばかりが注目されますが、
上司へのハラスメントは関心度が低い。
真面目な上司ほど傷ついているし、
上司は守らなくていい存在なのでしょうか?
攻撃されるばかりで上司が守られないならば、
ますますリーダーになりたくない人が増えそうです。
部下側からだけ見て、
ハラスメントと決めつけるのは大変危険ですね。
2020-01-08『中途採用で失敗しない方法』
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
中途採用者を積極的に受け入れていますか?
弊社では100%中途採用でこれまでやってきました。
ですので中途採用の難しさも実感してきました。
クライアント先でも中途採用担当者を立てて、
積極的に動いている会社もあります。
皆さん、共通しているのが
「中途入社者は、当たりと外れが大きい。
想像どおりに活躍してくれる人もいるが、
想像以下しか、活躍できない人も多数いる。
なかなか見分けるのが難しい」
と口を揃えて言います。
履歴書とわずかな時間の面接だけでは、
なかなかその人材が自社にあった優秀な人材なのか、
見分けるのは難しいですね。
アピール上手な人材もいますから…。
そこで私がお勧めするのは、
面接側のスタンスを変えることです。
合否判定のために「選別する」というスタンスで
応募者へ質問を投げかけることが多いかと思います。
そうではなく面接側が「クライアント」になって、
「うちの会社では〇〇という問題が起きている。
おそらく△△という背景がある。
具体的にどのように解決していったらいいと
思いますか?」
と問題解決プランを聞き出すのです。
するとその人材がこれまでやってきた経験や知識が
自然と見えてきますし、自社にマッチングできるかも
見えてきます。
抽象的な回答をする人、
突拍子もないゲリラ的な回答をする人、
論理的に説明する人、
いろんな人がいます。
わずかな情報から推測するので
仮説構築力も必要とされますね。
応募者側も求人サイトに出ているポジティブな情報だけでなく
リアルな情報に触れて、入社後のギャップも減るでしょう。
ただ欠員を埋めるならば人員補充です。
せっかく中途採用するならば、
自社の問題解決をしてくれそうな人を
選ぶべきではないでしょうか。
思い切って応募者に
会社が抱える課題を“ぶっちゃけて”相談してみてください。