2020-07

2020-07-16
『~平和酒造から学ぶ~日本酒で世に問う』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

十方よしTV5月号には、平和酒造の山本社長に
出演していただきました。

平和酒造の山本社長の考えに共感しました。

「私たちが作る商品全ては、

 “世の中に問う”という感覚なんです。

 単に売れればいいとは思っていない。
 
 平和酒造はこんな思いでこの酒をつくりました。

 どうですか?と世の中に問うのです」

一つ一つの商品がミッションと照らし合わせて、
なぜ平和酒造がこの商品を作るのか、
そして世の中に提供するのかを考えている。

堀江貴文さんとの対話が盛り上がり、
宇宙船ロケットの燃料として平和酒造様の
日本酒を使うというコラボ企画が実現したそうです。

このときも単に面白そう!だけでなく、

「なぜ平和酒造がこの企画をやるのか?」

と社内でも問うことをしたそうです。

皆さんが扱っている製品・商品・サービス。
そこには会社のミッションが詰まっていますか?

また逆の見方をすれば、
製品・商品・サービスをみれば、
あなたの会社のミッションが見えてきますか?

理念と製品・商品・サービスとの一貫性が
失われてきていませんか?

ただ売れればいいという意図で作られた商品なのか、
理念が込められた商品なのか。

これだけモノが溢れてしまった世の中。

違いを消費者は感じ取っているはずです。

 

2020-07-12
『~平和酒造から学ぶ~低成長モデルの勧め』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

 

十方よしTV5月号には、平和酒造の山本社長に
出演していただきました。

平和酒造様は、和歌山県にあり社員は17名。
山本社長は4代目になる。

梅酒の「鶴梅」は2005年からのロングセラー商品。

2008年に出した日本酒の「紀土」は
数々のコンテストで評価を得ている。

近年2016年には若手社員の企画から、
クラフトビールまでヒットさせている。

根強いファンに愛されている酒造メーカー。

日本酒業界は、40年間右肩下がりの業界。
1973年のピーク時から約1/3に縮小。

その中で2019年は経常利益率は約17%。

トップクラスの優良企業といえるでしょう。

山本社長が提唱しているのが「低成長モデル」。

質のいい酒づくりに拘る。品質第一主義。
売り急がずに、成果を直ぐに求めない。
ゆっくりとファンを増やしていく。

長い年月をかけてロングセラー商品に育て、
ブームや価格競争に影響を受けない強いブランドにしていく。

山本社長から「低成長」と初めて聞いた時は、
違和感があった。

はたして「低成長」でいいのか?と…。

しかしお話を聞いていくとその疑問が晴れていった。

私はメディアに毒されているようです。

「高成長」「急成長」 = 称賛

メディアで称賛される企業は、どちらかだ。

だから「低成長」「ゆっくり成長」する企業には
スポットがなかなか当たらない。

業界そのものが成熟していれば、
「低成長」でも優良企業に該当するだろう。
競合他社が毎年減っていってしまう。

「高成長」を狙うのと「低成長」を狙うのでは、
経営のやり方そのものが大きく変わる。

どちらを目指すかは経営者次第だろう。

山本社長のいう「低成長」モデル。
これは言い換えれば「持続可能な成長」モデル。
「末広がりの経営」だと理解した。

「低成長」のパラダイムを
変換しないといけない。

 

2020-07-05
『成功に偶然はあるが失敗に偶然はない』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

球界の名称と言われた野村監督。

こんな言葉を残しています。

「勝ちに不思議の勝ちあり、
 負けに不思議の負けなし」

これを私なりに意訳すると

「成功する時は、たまたま上手くいってしまうことがある。
 しかし失敗する時は、明らかに原因がある」

ということです。

仕事柄、いろいろな会社を見て回るせいか、
お客様先でこんな質問をされます。

「上手くいっている会社は、
 どんなことをしていますか?」

この質問に対する回答は難しい。

なぜならば上手くいっている方法は、
それぞれ違うからだ。

その会社で同じことをして同じ成果が出せるかといえば、
やる前から難しいことが想像できてしまう。

「衰退していく会社は何をしていますか?」

これならば答えやすい。

危機感の欠如、経営幹部の奢り、前例主義、などなど。

会社それぞれで異なるというより、
共通の問題がある。

よく書籍やセミナーなどで、

「このモデル・手法は再現性が高い。
 誰がやっても上手くいきます」

と言っている方がいる。

それならば全員が成功しているはずだが…と
思わず突っ込んでしまいたくなる。

仮に再現性が高いならば、
逆を言えば簡単に真似されやすい。
優位性は続かないとも言える。

各業界のトップ営業マンという方に
過去何人もお会いしたことがあるが、
本当に色々なタイプがいます。

なかには、こんなに説明が下手な人でも
売れてしまうのか…という人もいました。

成功モデルは各企業、各自それぞれ異なっていい。

しかし失敗モデルは皆、学ぶべきだ。
驚くほど共通点が多いから。

失敗モデルを反面教師にするだけでも、
普通以上になれるかもしれない。

 

2020-07-01
『リモートワークから見える会社の風土』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

コロナ危機により固定費がかかる事務所を整理し、
最低限の拠点だけ構える企業も出てきています。

職場(=人が集まる場)の価値が
問われてきそうです。

人がそこに集まり、何かを生み出せないならば、
事務所という箱は不必要と判断される。

なんとなく事務所を構えていた企業も
目が覚めたようです。

職種によってはこのままリモートワークを
継続する意向という会社も多いそうです。

リモートワークに向けて、
ITインフラ整備、
制度やルールの整備、
これまでのマネジメントスタイルからの転換が
求められています。

興味深いのはこれらを構築する背景には、
会社の風土が色濃く出るということです。

大きく分ければ、
「性善説」なのか「性悪説」なのか。

人間は怠ける弱い生き物なので、
「性善説」に100%従うことが良いとは言いにくい。

バランスの問題かと思います。

「性悪説」に基づくと、
やたら「縛るルール」が増えていきます。

・今日1日のスケジュールを事細かに出すこと

・1つのタスクが終わる度に報告を入れること

これくらいならまだ許容範囲かもしれませんが、

・ずっとオンラインで繋がっている状態にすること

・休憩時間を逐一報告すること

・上司からのメール本数が以前と比べて増えた。
 (※内容はどうでもいいかなと思えることも)
 それに直ぐに返信するように注意を受ける

一部の社員からは、

「なぜ職場でもやっていなかったことを、
 リモートになるとやり出すのか?
 窮屈感を感じる。
 このまま続くならば疲弊するので
 リモートワークを解除してほしい」

という不満も出ています。

性悪説がベースにあれば、
1日8時間という勤務時間内で
少しもさぼらせないように監視しようとする。

監視しようとすればするほど、
マネジメントコストが上がります。

そもそもマネージャーの仕事って
監視することでしたっけ…。

リモートワークに向けた整備だけでなく、
風土改善も同時に必要になります。