2020-10

2020-10-25
『空気で人は動き、空気で人は育つ』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

自分から醸し出す雰囲気に気づかない上司がいる。

その人間が職場にいるだけで、空気が重くなる。

部下は何かと理由をつけて事務所を去る。
約束もないのに外回りに出かける人も…。

本人は意外にも、圧力で人を動かそうと
思っているわけではなさそうだ。

この業績ではそういう雰囲気を醸し出しても仕方がないと…。

「業績が悪いから重い空気を作り出してもいい」

これは上司側の言い訳でしかない。

隣にこういう上司がいたならば、
意識の半分は持っていかれている。

上司が何を言うか、どんな振る舞いをするか。
気にしないようで周りは気にしている。

部下の仕事の生産性は当然落ちる。
上司がいないほうがむしろ生産性が上がるのだ。

あなたが職場にいない時のほうが
部下がイキイキしているならば、
たまに職場に行かないで自宅作業を
したほうがいいかもしれない。

空気を重くする人ほど、
人が醸し出している空気に気づいていない。

「空気を読む」「空気を読まない」という表現があるくらい、
空気は私達にとって重要だ。

「行き詰まった空気」「流れがいい空気」
「重々しい空気」「温かい空気」
「ピリピリした空気」「のんびりした空気」

あなたの職場にはどのような空気が流れているだろうか。

空気で人は動く。空気で人は育つ。
空気で売上も変わる。

自社の空気を測定して見てください。

 

2020-10-21
『社長の思いつき発言=正解になる会社』

こんにちは。

理念浸透コンサルタントの松本です。

 

T社長はアイデアマンです。

思考が柔軟で一つ質問をすれば、
複数のアイデアを返すことができます。

社内では社員以上にアイデアが浮かぶ。

これまでの成功事例を見ても、
T社長のアイデアから具現化されているものが
複数あります。

ただし難しいことに、
T社長は社内で力を持ちすぎています。

社長なんだからそれは仕方ないと考える人もいますが、
「T社長の発言=正解」と受け止めてしまう社風が
出来上がっています。

T社長と社員Yさんのやり取りを
私は隣で見ていました。

社員Yさんは社内を活性化させるある提案をしました。

それに対してT社長は、いつもの如く
アイデアを複数出しました。

私からは見れば、
あくまでも1つのアイデア。

すぐに検証することもできないので、
あくまでも“思いつき”レベルの意見もありました。

社員Yさんのその後を追ってみると、
社長からの“思いつき”意見を愚直に
実行しようとしていたのです。

松本:
「どうしてそれをやろうと思ったんですか?」

社員Yさん:
「だってT社長が〇〇してみても面白いって
 言っていたじゃないですか?
 あれは指示ですよね?だからやります」

社員Yさんは経営者から見れば、
愚直に実行してくれる貴重な存在かもしれません。

しかし大変失礼ながら、
社長だって間違うこともあります。

間違わない社長ならば、
会社は驚くほど増収増益でしょう。
 

社長だって熟考しないで、
思いつきで発言することもあります。
根拠がないことだってある。

だからそれを鵜呑みされて、
指示と受け止められてしまったら、
現場は大混乱でしょう。

社長の思いつきを信じて
動くわけですから…。

社内のパワーバランスが社長に集中しているならば、
指示なのか、アイデアなのか。

正確に伝える必要がありますね。

 

2020-10-16
『大切な思いが自分を盲目にさせる』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

・幼児教室を運営してるAさん。

 「うちの子だけ同じメニューを
 受けさせてもらえていないと子供が言っています」

・ピアノ教室を運営しているBさん。

 「先生の叱られたことがショックで、
  もうピアノには行きたくないと言っています」

・水泳教室でコーチをしているCさん。

 「他の子供のように泳げなくて、
  コーチから叩かれたと言っています」

Aさん、Bさん、Cさん。

いずれも運営側は、
母親からのクレームに戸惑っていました。

他スタッフに聞いても見覚えがないからです。

「子供は大げさに親に伝えることがある」

「子供は感情的に曲がって情報を伝える」

ということが理解している親であれば、
運営側への言い方にも配慮するでしょう。

ただし根底は、

「自分の子供は可愛いし、
 言っていることを100%信じたい」

と思っているので、運営側への不信感が
0になることはないかもしれません。

大切に思うが故に100%鵜呑みにしてしまう。
これは親と子供という関係の話で終わりません。

会社内でも同じようなことが起きてしまいます。

「私の部下Yさんが○○と言っている」

「私の大学の後輩Yさんが〇〇と言っている」

「新入社員のYさんが〇〇と言っている」

Yさんへの思いが強いほど、
Yさんの話を聞いて100%鵜呑みにしてしまうことがある。

組織運営において(本人は気づいていなくても)
感情的な判断は大きな過ちに繋がります。

彼・彼女への思いが強ければ強いほど、
グッとこらえて多方面から
情報収集して判断したほうがいいでしょう。

メンバーへの思いが返って自分を盲目にする。

個人的な感情を一度脇において、
広い視野、広い意見をもとに判断しましょう。

 

2020-10-07
『コロナを特別な危機だと思わない』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

先日、興味深いことを聞きました。

今回のコロナは

「過去に類を見ない歴史的な経済ショック」

などと言われています。

事実そうだと思います。

しかし100年以上続く企業は、
約10年に1度くらいのペースで
会社が倒産しそうな苦境を経験している。

倒産危機を何度も乗り越えて
100年という節目を迎えることができる。

100年を迎えるために
組織としての「レジリエンス」が
試されているのでしょう。

こういう苦境のときこそ、
組織力で大きな差が出ています。

社員が一丸となって、
「この苦境を必ず乗り越えよう!」と
あらゆる手を使って試行錯誤している会社。

早めに会社を去ったほうが得だと判断し、
退職者が続く会社。

コロナ下で転職はできないから、
他社には行かないけれども、
これまでどおりに淡々と仕事をしている会社。

同じコロナ下であっても、
組織内部の空気は全く異なるのです。

慌てて今から組織力を強化しようとしても
手遅れて、今までの積み重ねが
露呈してしまっています。

100年企業の経営者から、

「今回のコロナを特別に思わない。
 生き残るにふさわしい会社なのか。
 10年1度は試される」

ということを学ばせてもらいました。

コロナ下でも経営が揺るがない
“すごい”会社が日本にはたくさんあります。