2020-12

2020-12-29
『はめ込むか?引き出すか?』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

グローバル・ガールズグループNiziUは、
今年はブレイクしました。

縄跳びダンスを真似する人も
YOUTUBEなどで見られますね。

こんなことを話題をしていると
ある知人がこんな分析をされていました。

「名プロデューサーの手によって、
 上手に見せているけど、長続きしなそうだよね。
 
 だってほとんど韓国アイドルグループを
 真似ただけだよね」

と言われていました。

さらに

「日本人のパーソナリティを無視して、
 韓国風にはめ込んだだけ。
 
 根本にある思想がずれている。
 韓国風にはめ込むのではなく、
 日本人らしさを引き出すでないと、
 魅力が半減するし、飽きられてしまう」

と言われていました。
  
特に私は、NiziUのファンでもなんでもないのですが、
考えさせられる内容でした。

会社もそうだし、個人もそう。

何か理想的な型があって、
個性を無視して、そこに無理やり当てはめようとすると
長期的には上手くいかないことが多いです。

はっきり言ってしまえば、
「なりたい姿」そのものがずれている。

その人・会社が持っている価値観や個性から見れば、
ビジョン・理念設定がそもそもずれている。

自己啓発の分野の先生で、

「人も会社もなりたい姿になれる」

と言われるが同感できません。

(あなたに合った)
なりたい姿にしかなれない。

もっと言えば、
(あなたに合った)
なりたい姿を目指すことに価値がある。
そして実現性も高まる、

ということだと思います。

新しい年を迎えると、
新年の目標を設定する会社・個人があります。

ただ目標そのものが、
あなたに合っていない目標になっていないか、
注意する必要があると思います。

 

2020-12-25
『いつからか“返済”が経営目的になる』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

ユサワフードシステムの湯澤社長のお話です。

お父様がなくなった日を境に
40億の借金を背負うことになります。

キリンビールの社員として
順調なキャリアアップを踏んでいましたが、
なるつもりもなかった社長を引き継ぐことに。

40億の借金を返していくには
壮絶なご苦労があったわけですが、
こんなエピソードがあります。

ある先輩経営者からこう質問されたのです。

「あなたは何のために経営しているの?」

当時の湯澤社長は、
どうやって利益をあげて、どうやって経営していくかは
徹底的に考えていたそうです。

あらためて「何のために?」と問われると
頭が真っ白になった。

40億の借金を返すため以外に何があるか。

するとさらにこう言われたそうです。

「あなたの所の社員は親父さんが作った借金を
 返済するために働いているんだよね?」

ぐうの音も出なかったと言います。

40億とまではいかないにしても、
経営者の方ならば借り入れした返済額は
頭の片隅にいつもあるでしょう。

企業であれば利益を追求するのは当然ですが、

「返済を終わらせてラクになりたい」

という気持ちからか、
利益至上主義になっている方もおられます。

HPで謳っている経営理念は建前であり、
実際の経営の目的は銀行への返済になっている。

そこで働いている従業員も、
肌で感じているでしょう。
会社は何のためにあるのかを。

経営者の方はもう一度、
自分に問い直しましょう。

何のために経営するのか?

何ために経営するのか、
今一度、下記を見て考えてみてください。

 

2020-12-16
『“職人の入口”までは会社が導く』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

十方よしTV11月号のゲストには、
原田左官工業所の原田代表に出演いただきました。

建設業でありながら、若者と女性が活躍されており、
ほとんど退職者がいないといいます。

モデリングという技法を使い、
人材育成を促進する。

4年間で見習いを終えて、
職人一年目になるというプログラムがあります。

4年間を乗り越えた暁には、
盛大な会社イベントが待っているそうです。

本人にとっても、
仕事を身近で教えてきた上司にとっても、
感慨深い日となります。

職人として一人前になるのは、
やはり10年かかるそうです。

原田社長が4年間で職人の駆け出しまで、
人材育成プログラムをなぜ綿密に作ったのか。

それは
職人の入口に立つ前に人が辞めてしまった
過去があるからです。

職人の入り口。
つまり職人としての「やりがい」や「醍醐味」を
味わえるように時期のこと。

この時期にたどり着く前に辞めてしまっていた。

この道をたどった経験がある人から見れば、

「もったいないな。
 これから仕事が面白くなるというのに」

と思うでしょう。

これは左官業以外でも応用できるかもしれません。

そのお仕事が一見、地味でつまらないと感じてしまう。

こんなことをやっていて意味があるのか?
自分の成長につながっているのか?と思ってしまう。

その仕事のやりがいや醍醐味を感じる前に
その人が辞めてしまうことは、
会社としても痛手ですね。

本人にも意味のない期間となるかもしれません。

その仕事のやりがいや醍醐味を経験した上で
辞めるという選択をするならば、
仕方ないかもしれません。

皆さんの会社には、
一人前としてスタートする入口まで
導く人材育成プログラムはありますか?

 

2020-12-16
『継続なき才能はない』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

「私にはこの仕事が向いていない。
 他にやりたいことがある」

スタッフが辞めるときの常套句です。

よくよく話を聞いてみれば、
本当にやりたいことがあるわけではない。

ただ現状から逃げたいというのが本音だ。

その人の人生なので、
最終的にどうするかはその人次第だ。

多くのビジネスマンを見てきた先輩方からすれば、
その若手社員が「下り坂」の人生に送っていくのが
容易に想像できてしまう。

だから他人事で済ませられない人は、
本気で止めるでしょう。

それは「辞められたら困る」という会社都合というよりも、
「今、辞めることは何一つプラスにならない」という
思いやりから来ている。

若手社員が「私には才能がない」と嘆くならば、
3年でも5年でも継続してみればいい。

継続こそ能力開発の基礎だと思う。

しかし最近の傾向として、

「継続なんかは馬鹿らしい。
 自分に合っているものをてっとり早く見つけて、
 効率的に時間を使うべきだ」

と言っている人もいる。

そんなに簡単に天職と思えるものを
見つけることができるのだろうか?

継続した人以外で、
成功している人を私は見たことがない。

継続者にしか見られない世界がある。

継続なきたまたま上手く行った人は、
長い目で見れば姿を消している。

向いているかどうかは、
本人にも分からない。

ただ「継続」さえすれば、
一定の能力も習慣も身につくだろう。

継続は誰しも苦手だ。
だから継続さえしていれば、
周りがどんどんトップ集団から落ちていく。

自分に才能がないと嘆く前に、
継続をしてみよう。

嘆くのはその後にしよう。

 

2020-12-02
『真似る力を育む』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

十方よしTV11月号のゲストには、
原田左官工業所の原田代表に出演いただきました。

『新たなプロの育て方』
という書籍を出されています。

一般的には人材確保・定着が難しいと言われる3K職場。
建設業でありながら、若者と女性が活躍されています。

人材育成手法の核となっているのが、
モデリングという技法。

超一流の職人の画像を見ながら、
自分の動作をチェックしていく。

モデルを見て実際にやってみる。
画面上で自分の動作と一流職人の動作を
見比べてみる。

気づいた点を改善していきます。

ここに上司がいれば、
教えるではなく気づかせるというスタンスで問いかけ。

「〇〇の際の手の動きはどうなっているか?」

などなど。

一方的に教えることよりも、
自ら気づき、自ら改善することを
大事にされている。

現場で習得するのに3年かかった技術を
約1年で習得できる。

よく現場であるのは、何も知らない新人は、
「そこで見ておけ」「見て盗め」と放置されがち。

しかしモデリング等で基礎技術を身につけた新人は、
現場でわずかでも戦力になるので、
パートナーとなる先輩社員の評価も高くなる。

原田社長は、モデリングとは
「真似する能力を高める」といいます。

私は原田社長の話をきいて、

「真似しようとする姿勢、
 真似をする能力を高める」

という点で素晴らしい手法だと思いました。

新人へどのように教えるかばかりが、
フォーカスされている気がします。

でも教える役割をした方なら分かりますが、
そこに限界を感じます。

教えてもらう側の姿勢で、
吸収度合いやスピードが変わってしまうからです。

教えてもらう側が
“良い見本を真似する価値”
に気づき、パラダイムシフトするのでしょう。

現場に出ても、自分から先輩・上司を目で追い、
“真似る”ということが習慣化されるそうです。

皆さんの会社では、
先輩や上司から“真似をする姿勢・能力”を
高めることはできていますか?