2021-01
2021-01-28『“えんとつ町のプペル”からのメッセージ』
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
映画化された『えんとつ町のプペル』。
絵本でしょ!と半分舐めていたら、
大人でも楽しめる作品でした。
煙突町でのストーリー。
町の人は黒い煙に覆われて輝く星を知らない。
それどころか外の世界も知らない。
町の人は星があることをお伽話だと思っている。
たった一人信じていたが主人公のルビッチ。
信じている星の話をすると、友達には虐められる。
町の人からも罵られる。
話題にすらできない話題だった。
あることをきっかけに星を探しに行くことを決意するわけですが、
町の人に向かって言い放ちます。
「誰か見たのかよ。あの煙の向こう側を。
誰も見てないだろう。
だったらまだわからないじゃないか」
総監督の西野さんも言われていますが、
大人にも「刺さる言葉」ですね。
「他人の不幸は蜜の味」とはよく言ったもので、
幸せを感じられない人は、
他人に幸せになってもらっては困る。
一緒に不幸を味わいたいのでしょうか。
無謀な挑戦をする人を見つけては、叩いて笑います。
総監督の西野さんもお笑い芸人でありながら、
この作品は絵本3冊目。
1、2冊目はヒットしないわけですから、
「西野は終わった!」「止めておけばいいのに…」
「芸人の分際ででしゃばりすぎ」
「才能がないから止めたほうがいい」
などと、非難されていました。
ヒット作品が生まれた今なおも、
あれこれ批判は続いていますが…。
西野さんが
「テレビをつければ、まるで魔女狩り。
挑戦する人をみんなでたたく。
失敗をした人を立ち上がれないくらいまでたたく。
負の循環になって社会がよくなるわけがない」
と言われていて、同感します。
何かをやるきるには、批判はつきもの。
雑音に耳を傾けるのではなく、内なる声に耳を傾ける。
それを鈍感力とも呼ぶし、信念とも呼ぶ。
ルビッチのセリフを胸にしまっておきたいですね。
「誰か見たのかよ?誰も見てないだろう!
だったらまだわからないじゃないか」
2021-01-25『部外者ほど批判を口にする』
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
体操の金メダリスト、内村航平選手。
体を酷使しているため、身体が限界にきている。
個人総合ではなく鉄棒に絞ってオリンピック出場を目指したそうだ。
一部の人からは、
「ピークを過ぎた」「落ち目だ」「妥協した」「プライドはないのか」など、
様々な声があがったそうだ。
お正月の風物詩である箱根駅伝。
今年青山学院大学が優勝できなかったのは
5区の選手エントリーの失敗。
休学をした選手を使うべきではなかった、
原監督の采配に情が入ったからだという声もある。
スポーツもビジネスも共通しているのは、
結果を残している間は特に何も言われない。
結果を出さないと、あれこれ批判をされる。
さらには見覚えのない悪い噂さえも聞こえてくる。
結果を出すには実力だけでなく、運も必要だ。
運も味方して、望む結果が得られる。
プロならば批判をされて当然という人もいる。
批判が大好きな人たちの多くは、
部外者であり、外野のスタンスであることが多いように思う。
内村選手と一緒に金メダルを目指している仲間は、
彼を批判するだろうか…。
青山学院大学の陸上部で一緒に苦しい練習をしてきたメンバーは、
彼を批判するだろうか…。
結果を出せなかった人は、努力が足りなかったのだろうか?
練習が足りなかったのだろうか?
誰にも負けない努力をした人しか、
その舞台には立てないはずだ。
彼らと一緒に戦ってきた仲間から、
批判の言葉は出てこない。
結果を出せなかったことを一緒に悔しがるだろう。
結果を出せなかった人間は敗者なのだろうか。
真剣勝負の場に立っただけで勝者だ。
全身全霊をかけて、
闘いに挑んだ人間にかける言葉は果たして批判なのか?
心が貧しい気がしてならない。
「批判するのが仕事」「批判するのが口癖」
という人間をみかける。
外野でとやかく言わずに、真剣勝負をする姿を見せてほしい。
2021-01-21『クレドを作る前にやるべきこと』
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
経営者の方の中には、
「私の理念が伝わっていない」と嘆く方がいます。
もちろん会社の規模にもよるのでしょうが、
100名以下の企業であれば、伝わっていないのではなく
「伝えていない」のが正しい。
経営幹部とともにクレド(行動指針)を作りたいと
相談を受けることがあります。
A社は社長のメッセージが日頃から少ない。
A社でクレドを作ると
「私の描くクレドとずれている」と社長は言われます。
すると社長の編集作業の割合が高まっていき、
結局は社長の作ったクレドになっていく。
B社は日頃から社長メッセージを熱心に発信している。
B社でクレドを作ると、
「私の描くクレドと、ほぼほぼ一緒です」と言われます。
少しに修正のみで完成させることができます。
経営理念浸透で大事なことの一つが、
社内の「口癖」です。
子供は育った環境、
つまりは親の発する言葉から覚えていきます。
そして言葉から考え方がインストールされていく。
会社にも共通点があります。
社内で使われる口癖が社員の頭に自然と入っていく。
そして言葉から考え方が形成されていきます。
おそらくB社の社員は、
社長のメッセージを頻繁に聞いているうちに、
自分の考え方なのか、経営者の考え方なのか、
境目がなくなっているのではないかと思います。
ですからB社の社員が自然と発している言葉を聞くと、
社長の言葉(=社長の理念)が影響していることが分かります。
浸透していないとなげく前に、
相手に影響を与えるほど発信しているか?
まずはそこからですね。
2021-01-14『もうだめだ!という時に知恵を絞り出す』
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
十方よしTV1月号にはでんかのヤマグチで有名な
山口社長にお越しいただきました。
TVなどでしばしば取り上げられています。
東京都町田市にお店を構えて、
地域密着型経営を展開されています。
近隣の大手量販店6店舗に囲まれる環境の中、
23期連続黒字という結果を残されています。
大手量販店の2倍の値段でも
ヤマグチさんからテレビを購入されている人もいます。
会員となっているお客様をとことんエコヒイキし、
お客様が困っていることがあれば、何でもやる精神。
スーパーまで買いに行くのが面倒な老人がいれば、
代わりに買い物に行き、
足が悪くてゴミ出しが難しい人がいれば、
代わりに家庭のゴミを出してあげる。
これらは「裏サービス」と呼ばれています。
そういった日頃の地道な活動があるからこそ、
値下げ競争に巻き込まれないのでしょう。
今となっては、
これらはヤマグチさんの“ごく普通”のスタイルに
なっています。
当時は大手量販店が近くに進出してくるという噂を聞き、
山口社長は毎晩寝られなかったといいます。
「身内だけでやっている街の電気屋さん規模ならば、
細々とやっていったはずです。
しかし従業員が30名近くいた。
細々とやるには規模が大きすぎた。
なんでこんな中途半端な規模なんだと恨んだこともある。
社員を解雇することだけはしたくなかった。
どうしたら守れるかを必死になって考えた」
と山口社長はおっしゃっていました。
今のヤマグチさんのスタイルは、
待ったなし!の追い込まれた環境の中で、
知恵を絞り、腹をくくった戦略だったのです。
環境が悪いからこそ、知恵を絞り切る。
コロナ下に置かれた多くの企業に共通していることです。
2021-01-08『コロナ下で雇用を守ることの価値』
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
2020年はコロナに振り回される1年になりましたね。
今年の春には特別定額給付金(一人10万円)などがありました。
当時の状況を考えると
低額であっても“有り難かった“という声を聞きました。
ただし持続的な効果は難しい。
私の会社に務めるアルバイトさんからは、
「もっとシフトに入りたい」という声が複数あります。
身内の方が収入源しているため、
少しでも補填したいとのことです。
現段階でコロナ失業者は約8万人と言われています。
7割経済が続くことも予想すると来年は更に増えるでしょう。
コロナ下で経営者がやるべきことは、
「雇用を守ること」。
従業員の生活を安定させることができます。
給付金がずっと投入されることは考えにくい。
経営者の役割は雇用を守ること。
“そんなのは当たり前”だと言われそうですが、
コロナ下においては、
改めて企業の役割を再認識します。
コロナ下において雇用を守ろうとする会社には
2つの特徴があります。
一つは従業員の大事にするという
約束(理念)を守ること。
常日頃「従業員を大事にする」と
理念で謳っているならば、
それを実行する気が本当にあるのか。
もう一つはコロナ後を見据えて、
「復活させる」という意思があるか。
人は育つのに時間がかかる。
コロナが落ちついた所で、
会社の業績を戻せるかどうかは
人材にかかっています。
アフターコロナ時も7割経済だとすれば、
人はコストになる。
だから最小限だけいればいい。
アフターコロナ時に巻き返しを図りたいと思えば、
人は最大の武器になる。
違いを生み出せる決定的な要因になります。
今の状況は、ヒトに対する経営者の考え方が
顕著に反映されていると感じます。