2021-02
2021-02-23『短時間で人材を見抜く方法はあるのか?』
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
仕事上、多くの人に出会う機会が多いので、
「優秀な人材を見抜くポイントはありますか?」
と聞かれます。
正直「ありません」としかお答えできません。
確率をあげるために、
複数の目で多くの面接時間を割く、
という方法はあるかと思います。
仮に入口で応募者の適性を見たつもりでも、
職場に入ってみたり、実務を任せてみると、
面接時の印象とのギャップが出てきます。
あれ?思ったよりできる人だな、とか
あれ?思ったよりも協調性がない人だな、とか。
一緒に働いていく中で、
面接では見えなかった素が見えてきます。
さらに言えば、私は
「苦しい状況に置かれると人間の素が見える」と
思っています。
追い込まれたときほど、
包み隠せずに「人間性」が出てしまう。
業績下降すれば、
経営陣の素の「人間性」が見えてくる。
地震や水害にあった際に、
現場の人間の「利他性」が見えてくる。
10年前の東日本大震災の時も、
我先にと、関東から西に逃げる
国の中枢を司るリーダーもいましたね。
コロナ感染者が増えていくと、
現場で働く人の「使命感」が見えてくる。
有事でなければ、人の素は見えにくい。
コロナ下においては、経営者から従業員まで、
一人一人の「素性」を隠せなくなっています。
2021-02-21『半沢直樹はなぜスカッとするのか?』
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
『半沢直樹』がDVDになったので視聴しています。
毎回スカッとしますね。
なんでこのドラマは視聴率が高いのだろう…。
いろんな仮説は立てられますが、
堺雅人さん演じる半沢直樹がみんなが言いたかったことを
ドストレートに言ってくれるからではないかと思います。
それ!それ!私もそれが言いたかったこと!と。
組織のしがらみや会社の立場などを気にして、
言いたくても言えない。
それが現実世界ではあります。
ドラマの中では、
・親会社が小会社を馬鹿にする。
・顧客を見ないで出世競争(社内)ばかりを気にしている
・上司が頭で部下を“ねじ”のごとく扱う
・結果さえ出せばいい。結果の出し方は問わない。結果を出した奴が偉い
・おかしいと思いながらも上司や権威に屈する
こんな場面が多々出てきます。
それに対して半沢直樹は、
「おかしい」と声を大にして言える。
会社で働くビジネスマンの代弁者のようです。
逆言えば「正しいことが正しい」とはっきり言えないのが
多くの会社の実態なのでしょうか。
もちろん正しさは人によって異なることはあります。
ですが大半の人間が見ても、
「それはおかしい」と思うことがある。
おかしいと思っていながら、
真逆の言動をとらないといけない。
それは良好な精神状態ではいられないですね。
会社の中で、正しいことが正しく行われることは
難しいことなのかもしれない。
難しい!で片づけてしまうと進歩がない。
「本来あるべき姿は?」と自分をガイドしなければ。
2021-02-21『雪が降っても社長の責任』
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
経営コンサルタントの一倉定氏は、
「電柱が高いのも郵便ポストが赤いのも社長の責任」と言っている。
「自分が知らないところで起きた外部変化や
社員の行動も社長の責任である」と思えるくらい、
経営トップは高い次元の責任感を求めているのでしょう。
書籍『戦わない経営』の中で浜口社長は、
「雪が降っても自分の責任」と言っている。
「雪が降ったな、これでお客さんが減るな…」
雪が降れば、雪に言い訳をしていないか?
雪を言い訳にしても何も変わらない。
「雪が降っても自分の責任」と
覚悟しなければいけないということだ。
「人生で起こるすべてのことは100%自分の責任」
自分の人生としっかりと向き合わなければいけないと
言っている。
電柱だろうが、ポストだろうが、雪だろうが、
もはや何でもいいが、
そこまで経営者は「自分の責任」と捉えないといけないのか?
それは無理だと考えていた。
しかし近年はこの言葉に対する「捉え方」が変わった。
経営者は他責にしても誰からも何も言われない。
会社で問題が起きれば、
問題を起こしたA社員が悪いわけで、
自分が悪いとまでは考えない。
さらに別の問題がおきれば、
問題を起こしたB社員が悪いわけで、
自分が悪いとまでは考えない。
経営者は多くの場合、
会社の中で最も会社のことを考えている。
人生やプライベートにおいて犠牲も払っている。
常に真剣勝負をしている。
これ以上、自分が責められることは辛い。
経営者は間違いなく他責思考を
社内メンバーから指摘されにくい。
「社長!他人のせいにしないでください」
と社員から言われた社長は少ないでしょう。
自分に都合の良い言い訳をしても、
誰からも何も言わないのが経営者です。
もう一つ。
経営者の決定は、社内への影響が多い。
上記の様に問題を起こすA社員、B社員が出るならば、
なぜ問題を起こすような環境を作っているのか。
問題があると気づいていながら、
なぜこれまで改善しなかったのか。
やはりそこには経営者自身に原因のルーツがあると
考えなければ、根本的な解決策に踏み込まないだろう。
経営者ほど自責でとらえることが
難しい条件がそろっている人物は社内にはいない。
だから「雪が降るのも自分の責任」くらいに考えて、
ちょうどいいのかもしれない。
2021-02-12『コロナが収束したら本当に売上は戻る?』
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
「不要不急の外出は控えてください」
この1年間で何回耳にしたでしょうか。
そして国や自治体から見て、
人の移動や蜜を避けるために
不要不急に関する事業は自粛を迫られました。
目立つ所でいえば、飲食・エンタメ・観光・娯楽など。
これらはコロナ下では、
「必要不可欠ではない」と判断されてしまいました。
(※見方によっては、精神的ゆとりを提供するために、
必要不可欠ですが…)
これらの事業は存在意義を問われている局面です。
日本トップクラスの外食繁盛店を経営する社長が
こんなことを言われていました。
「コロナで外食の真価が問われる。
出前館を使えば、何でも頼めて自宅で食べられる。
居酒屋に行けない分、スーパーやコンビニの総菜や冷凍食品で
済ませている人が増えているが、意外と旨い!と気づいたはずだ。
こんなに旨かったのか!と。
ZOOM飲み会も行われ、コンビニでおつまみだけ買えば、
お店に行かなくてもそれなりに楽しめる。
代替品、代替サービスの存在に顧客は気づいた。
“悪くない”“そこそこイケる”と気づいてしまった。
だからお店に行く明確な理由がなければ、
お客様はお店に戻ってこない。
もっと言えば、コロナ前にお客様にとって、
“なくてはならない存在”になっていなければ、すでに手遅れだ。
慌ててテイクアウトを始めたところで効果は薄い」
これは外食産業以外にも言えることです。
今まで映画を見に行ったり、ジムで休日に時間を使っている人がいました。
コロナ自粛中に、ネットフリックスやTSUTAYAレンタルで十分だと感じたかもしれないし、
トレーニング用具を買えば、自宅で十分トレーニングができると思ったかもしれない。
自宅用のカラオケアプリが売れているとニュースになっていたが、
わざわざカラオケに行かなくても、自宅でもそこそこ楽しめると感じたかもしれない。
新しいゲームをダウンロードをすれば、自宅で安く長時間楽しめる。
わざわざお金をかけて、出かけて楽しむことが面倒になるかもしれない。
私の研修事業にも変化があります。
もちろん顔を合わせて「集合型研修」をするのがベストだが、
移動時間や交通費を削減できるので「オンライン研修」でも
悪くはないという認識もある。
コロナ自粛をきっかけに、
代替品、代替サービスを多くの人が経験する。
「意外と悪くない」と気づいてきています。
代替品・代替サービスがあるならば、
「7割経済はコロナ収束まで続く」と言っている人がいるが、
「コロナ収束後も続く」というほうが正解かもしれない。
コロナ自粛中だからお客様が3割少ないと思っていたのに、
コロナ終息後も3割少ないという事態を招かないようにしたいですね。
私たちの会社、私たちの商品やサービスが
「なくてはならない存在」でなければ、
コロナが収束してもお客様は戻ってきません。
国や自治体が必要・不必要の事業を決めるのでありません。
顧客が決めるのです。
顧客にとって“なくてはならない存在”を目指していますか?