2021-09
2021-09-30『会社の大小=優劣なのか?』
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
様々な会社の経営者ばかりが集まる会合にて
不思議な光景がありました。
よく見られる傾向として、
企業規模が大きな社長が、会社規模が小さい社長に対して
マウントを取ってしまうということ。
本人はそのつもりはないかもしれませんが…。
周りが規模が大きい社長を
立ててしまうからでしょうか。
中小企業の社長は、
「うちは○○さん所に比べれば小さな会社ですが…」
と自社を謙遜して挨拶をしている。
「○○さんくらいの大企業になるのが目標です。
どうしたら御社のようになれるのでしょうか?」
とおだてるように質問をする。
また株式公開を考えている企業の社長は、
「ただいま上場に向けて準備中です」
と聞いてもいないのに、自慢を始める。
経営者は負けず嫌いなのでしょうか?
初対面でありながら、
マウントの取り合い合戦が行われていました。
会社の規模が大きい=優
会社の規模が小さい=劣
上場している=優
上場していない=劣
このような公式を持っている方が
一定数いるように感じます。
規模の大小、上場の有無は
“いい会社”とは関係ありません。
“いい会社”こそが価値があり、
“いい会社”であることを自慢してほしいものです。
確かに大企業は経営資源がたくさんある。
上手く使いこなせれば、
ダイナミックなビジネスができる。
一方で「決済」に時間がかかることが多い。
何人にも承認を取らないといけない。
承認を取るプロセスが面倒で挫折をしたり、
分業が進みすぎて歯車感を感じることもある。
一方で小さな会社は経営資源が少ない。
分業が進んでいないので何でもやらないといけない。
しかし経営者と近く、何を考えているかが分かる。
決済も直接できるし回答が早い。
やりたいことがたくさんある人には、
小さな会社の方が働きやすいかもしれません。
企業規模が大きい=優
上場企業=優
こういった考え方を
アップデートしてほしいものです。
2021-09-23『内集団バイアスを外そう』
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
「内集団バイアス」と呼ばれるものがあります。
自分の所属する集団(内集団)やその集団のメンバーを
高く評価したり、好意的に感じたりすることです。
例えば自部署のメンバーには優しい上長が、
他部署のメンバーに対しては厳しい態度を取ることが
見られます。
おそらく意図的ではなく無意識でしょう。
自分の部署のメンバーはどうしても
かわいく見えるものです。
人事考課では下記のような光景が見られます。
うちの部署にいるA主任の方が、
他部署にいるB主任より“一生懸命、頑張っている”と
上司は評価します。
なんで他部署のC係長が高評価で、
うちのD係長が低評価なんだ。
“納得できない”と思う上司もいます。
他の部署の情報を十分に収集・傾聴していないにも関わらず、
“うちのメンバーが一番”とバイアスを
かけて見てしまっていることがあります。
全社視点で個別評価をしていくならば、
「内集団バイアス」で人を見ていないか、
注意する必要がありますね。
2021-09-17『現状維持バイアスを外そう』
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
「現状維持バイアス」と呼ばれるものがあります。
何かを変化させることで現状より良くなる可能性があるとしても、
損失の可能性も考慮して、現状を維持しようとする傾向のこと。
行動経済学の分野に「損失回避性」という言葉を
聞いたことがある方もいるでしょう。
損をすることを避けたいという心の動き。
利得と損失を比較すると、損失の方がより重大だと感じる。
また損失する分のおよそ1.5倍~2.5倍の利得があって初めて、
私たちは損と得が釣り合うと感じるようです。
社内で新しい制度・システムを導入しても、
旧来のものからなかなか脱却できないことがありますね。
人はメリットよりもデメリットに敏感。
これを考慮するだけでも伝え方が変わるでしょう。
デメリットよりも、はるかにメリットが
どれだけもたらされるかを伝えること。
デメリットは0にはできないにしても、
少なからずとも対処法を考えること。
新人事制度が導入された際、
「あなたの頑張り次第で、
今より1万円上がるかもしれないし、
今より1万円下がるかもしれない」
と説明すると、動揺される方が一定いるのは
こういった理由からでしょう。
賃金が1万円増えることと、
1万円減ることは、同じ感じ方ではない。
なかなか挑戦できない人もいる。
そういう方は他社から見れば同等であっても、
メリットよりもデメリットの方を
過大に捉えていないか。
自己認識されるといいと思います。
2021-09-17『モチベーションは放電する』
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
当時の上司から言われました。
「モチベーションは放電する」
そこまでモチベーションの波がないと
私は自分のことを認識しております。
モチベーションはそこまで上下することはありません。
失敗をして何かしら凹むことはありますが、
そこまで引きづることは少ない。
ですのでモチベーションが下がるという感覚が
そこまで分かりませんでした。
「放電=少しずつ減っていく」
ということを意味しています。
よくよく振返ってみると、
エネルギッシュな方に会って話をしたりすると、
モチベーションが上がる感覚があります。
「よし!もっとチャレンジしよう!」
「もっとリスクを負って選択しよう!」
「安心・安全な意思決定しかしていなかったな!」
などと心が高ぶるのです。
と同時に、その時にモチベーションは
満タンではなかったということに気づきます。
経営幹部の方ほど、
自分のモチベーションを気にしていない。
下がることは恥ずかしいし、
下がっていることを自覚していない。
でも私と同じように、
新たな刺激が注がれた時に
モチベーションというガソリンが
減っていたことに気づくのではないでしょうか?
モチベーションは放電する。
だから経営幹部であっても
自分のケアを忘れないようにしましょう。
2021-09-15『惜敗をどのように捉えるか?』
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
オリンピックが終わってしまい、
どこか寂しい気がします。
アスリートの人生をかけた美しき闘いは、
多くの感動を呼びました。
作られた世界は「シナリオ」がある。
脚本通りに物事は進んでいくが、
スポーツは何が起こるか分からない。
ぶっつけ本番の一発勝負。
だからテレビ画面にこそ釘付けでした。
個人的には陸上の大迫選手の魂の走り。
それと男子サッカーの活躍が印象に残りました。
準決勝でスペインに延長戦の末、
残り5分で点を取られて負けてしまいました。
PKまでいけば勝負は分からなかった。
「惜敗」「あと一歩届かなかった」
翌日の新聞やテレビでこのように書かれていました。
点数だけ見れば「惜敗」。僅差でした。
でも多くの選手は感じてる通り、
「僅差」こそ「実力差」です。
あと一歩を埋めることがどれだけ難しく、
どれだけ遠い道のりなのか。
一部の選手は痛切に世界との差を
感じているようでした。
ビジネスにおいても同じような場面を見受けます。
目標達成95%を「惜しかった」と思う人。
このタイプの人は、今回はたまたま、
運がなかったと思うかもしれません。
一方で残り5%が「実力不足」と痛切に感じる人。
このタイプの人は、今回と同じようなアクションであれば、
95%はおろか、90%にも届かないことを知っています。
男子サッカーと同様に
5%を「惜敗」と捉えるか、「実力差」と捉えるか。
ビジネスでもスポーツでも
トップクラスになってくると、
僅差の勝負になってきます。
「僅差」を作る努力を惜しまない。
その姿勢を謙虚に見習いたいと思います。