2022-05

2022-05-31
『経営者は孤独って本当ですか?』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

経営者のお話を聞くと

「経営者は孤独」

とよく言われますね。

一方で私がお会いする経営者は、

「経営者は孤独ではない。
 勝手に孤独だと思っているだけだ」

と言う方が多いです。

どちらが真実なのでしょうか?

私はどうかといえば、
「経営者は孤独だな」と思ったこともありますし、
「経営者は自分で孤独を創り出しているだけ」と
思ったこともあります。

機密性が高い情報を経営者のみが知っている。
他の経営幹部には共有できない。
自分一人で決断を下さなければいけない。

資金繰りが厳しく、どうにかこうにか工面しようとする。

こういうことが重なると「孤独」だと感じる。

また経営者は最終責任者。
どんなことがあろうと逃げだすことができない。

誰にも頼ることができず、信頼することができず、
責任を一人で背負い込むと「孤独」と感じる。

一方で経営幹部と機密性の高い情報も全て共有する。
フルオープンで社内で隠し事が一切ない。

十方よしTV5月号には、
日本国内で「ティール型組織」の
先駆けとなる会社を作った武井浩三氏に
ご出演いただきました。

武井氏は

「経営者は孤独?
 あれは嘘ですね。私は孤独だと思ったことがない」

と言われていました。

社長の給与も全てフルオープン。
PLもBSも全て公開。

自分たちで稼いだ会社のお金をどのように使うかを考える。
利益を賞与に充てるのか、先々を見据えて投資に充てるのか。

誰から指示されたわけでもなく、
主体的にそんなことを考えている社員。

そこには頼もしい経営者が多数います。

もし「経営者は孤独」と思っていたら、
自分が孤独になる環境を作っているのかもしれない。

自ら「孤独」になる選択を
好んでしているのかもしれない。

「孤独」に浸るのを止めてみよう。

 

2022-05-31
『私は10年間コロナ禍でした』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

十方よしTV4月号には、
春蘭の宿さかえや 湯本社長に登場していただきました。

長野県にあるホスピタリティが高い温泉旅館。
旅館甲子園で日本一を2回。
楽天トラベルアワードでブロンズ賞を受賞されています。

コロナ禍ではダメージを受けているのは、
飲食業ばかりではありません。

インバウンド需要がなくなり、
自粛モードで国内でも観光地への移動が減りました。

旅館業は前年比50%近くに落ち組むほど、
打撃を受けました。

春蘭の宿さかえやさんも例外ではありません。
おまけに設備故障なども重なり、
このまま経営を続けるのが難しい状況になりました。

しかし湯本社長はある日、

「なんだ!おれはずっとコロナだったじゃないか。
 20年前のあの時よりマシじゃないか!」

と思ったそうです。

20年前はまさに地獄。

設備は老朽化。あちこちが故障。

法人の通帳には数万円しか残っていないなかで
返済期限が迫る。

辞めた社員と労基問題の対応をしなければならない。
そして頼りにしていた料理長の急逝。

絶望しかなかったそうです。

そこから10年かけて少しずつ会社はよくなってきた。

今は一緒にもがくスタッフもいる。
旅館の評判をよくなってきた。
銀行の信頼も積みあがってきた。

「別に今がコロナじゃない。
 俺はずっと前からコロナだったじゃないか!
 今更バタバタしてどうする」

そのように切り替えられたそうです。

そしてお客様が来ない時だからこそ、
温泉付きの個室を作る等、設備投資をする。

工事音などを考えると平常時は
宿泊するお客様に迷惑をかけてしまう。

三密を避ける傾向から
このVIPな個室から予約が埋まっていったそうです。

まさに逆転の発想。

セルフモチベーションの分野では、

「無意識に現状の逆境の大きさを、過去の逆境体験と比較する」

ということが言われています。

コロナ以上に厳しい体験をされた湯本社長だからこそ、
コロナの苦境を取り乱さずに対応できたのでしょう。

どんな経験も無駄にはならない。
将来起こりえる苦境を乗り越える糧になります。

 

2022-05-12
『研修講師も“今どき”の新卒に適応する』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

“どのように新卒社員を育てていけばよいか”

新卒採用をしている会社は悩まれていますね。

新卒社員だけでなく新卒研修を担当する我々講師も
その変化に対応していなかければなりません。

約20年近くになりますが、
毎年4月に新卒研修を担当させていただきます。

少しずつではありますが
新卒社員の傾向は変わってきていると感じます。

例えば休憩時間の過ごし方。

以前は同期と雑談をして過ごしている方、
喫煙をしている方などが見られました。

今はこれに加えて、
ゲームをやっている方がいます。

休憩時間にスマホをいじることは
日常的に珍しくないですが、
ゲームを始めている。

一人の世界に入り、そんな短い時間で
ゲームに入り込めるのはすごい!と感心してしまいます。

休憩時間なので、あれこれヤフーニュースやインスタを見ることも、
ゲームをすることも大差ない。

ですので研修カリキュラムの中で互いに興味を持たせ、
休憩時間にも雑談が延長するよう工夫しなければなりません。

また検索力は非常に高い。

一方でネット情報を真実・正解だと
信じ込んでしまうことがあります。

ネット上の情報の多くが
無料で公開されている情報です。

特殊な一ケースで書かれていたり、
あくまでも一般論で書かれて現場とかけ離れていたり。

また聞きのまた聞き情報で、
詳細の信憑性が低かったり。

「好きな時に有給を取れないのは
 ブラック企業だという記事を見たのですが…」

と言われている新卒の方もいました。

ネット上に○○と書いてあってから…と
ネット情報をエビデンスとし、
自分の自信のなさを補っているようにも見えます。

答えは検索せずに自分で創り出すこと。

それを最初の段階で教え、
リセットしてもらわないといけません。

 

2022-05-12
『ハラスメントOSを変える』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

本日もハラスメントについて触れたいと思います。

昭和から平成へ、平成から令和に元号は移りました

今は昭和の時代ではないのです。

フジレテレビ「ホンマでっか!?TV 」にて
加藤アナウンサーが卒業を報告。

さんまさんが、

「2人の時間がほしい。要するに妊活やな」
「つわりが出たらおもしろい。テレビ史上初めてのこと」

と言いました。

「ここまで笑いにするのか」

と加藤アナウンサーが笑顔で対応されましたが、
視聴者の一部からは「ハラスメント」と言われています。

一部の人には笑いの空気から一転、
冷ややか空気に変わってしまった。

また志村けんさんがメインで登場している
数十年前のお笑い番組をたまたま目にしました。

志村けんさんが女性のお尻を触って、
女性からビンタをされたり、
大きな桶ややかんが頭に落ちてくるという
お決まりの場面。

当時の視聴者はこの場面を見て
笑っていましたが、
今この場面を見ると素直に笑えないですね。

「それハラスメントじゃない?」

という違和感が先にくる。

お笑いの世界でも“笑いを取れたらそれでいい”という
時代は終わったのでしょう。

笑いを取れても、
視聴者が不快に感じるものはNGです。

望むとも望まぬとも時代の流れは止められない。

まだ「昭和」「平成」の価値観から
抜け出せていない人もいる。

大企業だけでなく中小企業でもハラスメントを
真摯に取り組む時代になりました。

ハラスメントのOSがアップデートできているか。
振り返ってみましょう。