2023-02

2023-02-25
『経営者の休む“勇気”』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

従業員のワークライフバランスに向けて
環境整備することが企業の責任にもなってきました。

一方で経営者の「ワークライフバランス」は対象外です。

以前、小規模事業者の経営者の労働時間の
実態の調査結果を見たことがあります。

1日10時間程度の実務、週1回の休日が平均値でした。

最終責任者であるし、仕事が好きでやっている人もいるので、
労働時間が多い、休日が少ないという議論をしても
仕方がありません。

休むことに「罪悪感を抱く」経営者が一定数います。

「従業員が自分が休んでいる時間も働いてくれている」

「自分が働かなければ会社が減収減益する」

「3日間休みをもらっても何をしていいか分からない」

様々な理由で休日が減っています。

経営者こそ「休むことも仕事」と考えた方が
いいように思います。

身体的な疲労だけでなく、
精神的な疲労はいつの間にか蓄積しています。
気持ちを緩める期間があった方がいいでしょう。

そして何より日常に埋没してしまうと、
「新しいエッセンス」を吸収できない。

業界や取り巻く先々の環境を考えて、
新しい商材、新しいサービス、
新しいビジネスモデルの準備をしなければならない。

正確にいえば「休む」ことではないですが、
意図的に日常と自分を引き話す。

会社に行かずに、
トレンドを掴む感覚を研ぎ澄ましたり、
非日常を見聞きすることが必要だと思います。

会社に来ないと、従業員からは仕事をしているようには
見られないかもしれません。

理解を得ることは必要ですが、
365日「労働」することではなく、
「経営」することが一番の役割ですから。

経営者は意図的に休息を取りましょう。
休む“勇気”が必要です。

 

2023-02-18
『口コミ情報を鵜呑みにする消費者』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

私たちがアマゾンや楽天でモノを購入したり、
食事会の食事会場を予約する時に、
参考にするのが「口コミ」です。

なかには友人のコメントよりも
一般的な「口コミ」を信じる人もいる。

「口コミ信者」とも言えます。

ではその口コミはどのくらい信憑性が
高いのでしょうか?

私の経験上でも、
「口コミを書いてくれた方には10%off」
という特典がついたことがあります。

割引してもらって、
なかなか批判は書けないですよね。

また十方よし.TVに出演していただいた
飯田屋の飯田社長がこんなことを言われていました。

「アマゾンの売れ筋ランギング1位から100位までの
 ビールグラスを買い集めて、
 どれが一番おいしくビールを
 飲めるかを基準に社内でブランドテストをした。

 結果、1位のグラスがダントツの最下位になった。
 誰一人としてアマゾン売れ筋ランキング1位の
 グラスをおいしいとは評価しなかった」

売れ筋ランキングは、ビジュアルや購入しやすい価格、
広告による印象などの影響も大きい。

カスタマーレビューは
その一品を気に入ったかどうかという
絶対的な評価。

飯田屋さんのように何十種類のグラスを飲み比べて
相対的な評価をしている人はいないでしょう。

カスタマービューの評価を
鵜呑みにしてはいけないですね。

我々は自分に合った「良い品」を
購入しているのではなく、
「良いと印象づけられた品」を
購入しています。

口クミ情報はあくまでも参考程度で。

 

2023-02-09
『“ラーゲリより愛を込めて”からのメッセージ』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

映画『ラーゲリより愛を込めて』
ご覧になりましたか?

第二次世界大戦後、
零下40度を超える厳冬のシベリア強制収容所(ラーゲリ)で
日本にいる家族や両親を思い、仲間と懸命に生きた男、
山本幡男の壮絶な半生を描いた物語です。

戦後11年もの間、日本に帰国することができず、
わずかな食料で過酷な労働を強いられてきました。

いわゆる「戦争映画」ではありません。
現在のコロナ禍であったり、
閉塞感が漂う今日の日本において
状況を重ねてみることができる作品でした。

「人間は希望がなくては生きていけない。
 たとえ希望がなくても、生きていかないといけない。
 ちっちゃな希望を見出してでも…」

このようなメッセージを
私は作品から受け取りました。

強制収容所での過酷な生活。
帰ることができる日がいつ来るかも分からない。

仲間が次々に亡くなっていく。
そのような状況でも「希望」を見出せるでしょうか?

日本に残した両親や家族が
亡くなってしまってことを知る。

日本に戻る理由、生きる理由がない中でも
「希望」を見出せるでしょうか?

ナポレオン・ボナパルトは、
「リーダーとは“希望を配る人”のことだ」
という言葉を残しました。

我々リーダーは、どのような環境下であっても、
「小さな希望」を配らなければならない。

そしてリーダーでなかったとしても、
「希望を見出す力」が個々には必要です。

昨今、日本社会や日本経済は閉塞感に
包まれていると言われています。

だからこそ
希望を届けられる企業にチャンスがある。

希望を見出せる人材がさらに輝ける。

山本幡男のように
どのような状況でも「希望」を
見出せる人でありたいと思います。

 

2023-02-02
『正直不動産と飯田屋の共通点』

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『正直不動産と飯田屋の共通点』
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こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

NHKドラマ『正直不動産』をご存知ですか?

不動産業界に身を置く主人公の永瀬。

契約のためなら嘘を厭わずに営業成績をあげてきたが、
ある日、祠を破壊してしまったことで、
嘘がつけない体質になる。

嘘をつかない正直営業でライバル会社との競争に
立ち向かっていくという話です。

「嘘をつく」とありますが、別な言い方をすれば
メリットばかりを強調して、
デメリットの説明をしないということ。

主人公の長瀬も過去にはデメリットを説明せず、
嘘ではないスレスレのトークを展開し、
多くの契約を獲得。

しかしその分クレームも多く、
顧客が怒鳴り込んでくることも。

このドラマを見ながら、
前回もご紹介した合羽橋で超”料理道具専門店を
経営されている飯田社長の話を思い出しました。

何百種類の調理道具を試している経験から、
飯田社長のプレゼン力は絶大です。

松本:
「通販番組からのオファーも多いですよね?
 お仕事を引き受けないんですか?」

飯田社長:
「たくさんお話をいただきますが
 全てお断りしています。
 今の通販番組のスタイルでしたら、
 お引き受けすることはありません」

松本:
「どうしてお引き受けしないんですか?」

飯田社長:
「通販番組は限られた時間の中で
 紹介しなければならない。
 メリットしか伝えてはいけないんですね。
 “ここが弱点です”とか
 “こんなお客様には不向きです”
 とは言えません。
 
 結果、お客様にピッタリではないものを
 売ることになってしまうんです。
 
 “弱点を包み隠さず話してよい”
 “正直に全て話してもよい”

 こういう条件ならば
 引き受けることがあるかもしれませんが…。
 
 今の所、そんな通販番組は存在しません」

正直不動産の主人公の長瀬と
飯田社長に共通していること。

それは「正直である」こと。

正直とはメリットだけではなく、
デメリットも全て包み隠さず、
顧客へお伝えすることです。

デメリットを正直に伝えれば、
顧客は迷って購入を見送るかもしれない。
売上は伸び悩むかもしれない。

「売る」ことが目的なのか、
購入後の「顧客の幸せ」が目的なのか。

目的の違いが
正直さの違いを生み出します。