2024-11
2024-11-22『若者と接するから若いままでいられる』
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
先日、A社の人事部長(Y氏)の講演会に
参加する機会がありました。
A社では若い学生にアプローチするだけでなく、
外国人留学生や障害者、高齢者や主婦など
様々な層にアプローチをして
地元では採用が上手くいっている会社です。
Y氏は採用の最前線に立ち、
様々な人が働ける環境を整備しています。
また大学・専門学校にも積極的に足を運び、
学校とのパイプづくりにも努めています。
Y氏は70歳らしく、
私含めて会場のほとんどの方が、
そのエネルギッシュな姿勢に驚きました。
Y氏は冗談ぽくお話されます。
「70歳に見えないですね!とよく言われます。
仕事柄、20代の学生さんととにかくよく話します。
彼・彼女らから学ぶことが多いんですね。
一方、引退した同年代の知人から同窓会の話も来ますが、
あまり行かないですね。
どうしても後ろ向きな話も多いですし。
私自身が70歳になっても、これだけ元気でアクティブに
動けている秘訣は、普段から若い人と接しているからです。
彼・彼女から刺激と気づきを毎回いただいているんです」
私たちは、普段接している人から
知らず知らずのうちに、影響を受けています。
世代間ギャップを感じ、
「最近の若い人たちの考え方は理解できない」
と思って、若者と距離を置くこと。
それはシニアの方にとって、
さらに良い刺激をもらえる機会を
自ら逃しているのかもしれません。
美しくいたいのならば、
美意識の高い人と行動を共にする
純粋で元気でいたいのならば、
子供と一緒に遊ぶ。
若い気持ちを持ち続けたいならば、
若い人と出会い対話する
日常的にどのような人と出会うか。
私たちの思考と態度が変わっていきます。
2024-11-18『7分間の奇跡』
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
十方よし.TV10月号のゲストは、
合同会社おもてなし創造カンパニーの
矢部輝夫氏。
前職時代、TESSEIにて
功績を残された方です。
従業員の定着率も低く、
事故やクレームも多かった新幹線の清掃会社に
「トータルサービス」の考えを定着させ、
おもてなし集団へと変革しました。
経済産業省「おもてなし経営企業選」、
「サービス・ホスピタリティ・アワード特別賞」を
受賞したほか、ハーバード大学ビジネススクールが
2015年からMBAのケーススタディとしても
採用されているそうです。
東京駅であの短い時間で
新幹線内を綺麗に清掃。
一礼をするスタッフの姿を
ご覧になったことがあるでしょう。
「7分間の奇跡」とも呼ばれています。
仕事を再定義しました。
「掃除屋」ではなく、
お客様の「思い出づくり」業へ。
制服も変えたことも
意識変化に繋がったといいます。
たかが制服。されど制服。
清掃グッズも外部から汚く見えないように
改良しました。
意識を変えるために
形から入ることの重要性を教えてくれました。
また認め合う文化を作ることにも尽力します。
100ー1=0
これは通常、1回のミスが命取りになる、
1回のミスがすべてを台無しにするという意味で
サービス業の研修等で使われます。
矢部氏は、上記の様に考えず
「99」のことを忘れてしまっているのでないか?
と捉えます。
普段、きちんとやってくれている「99」に着目し
認め合うことが重要ではないかと考えます。
それはエンジェルレポートいうものに書かれ
年間にして1万件以上、寄せられるそうです。
TESSEIの事例は
ハーバードビジネススクールで
扱われることからも稀なケースです。
自分たちの仕事を再定義して、
あれだけプロフェッショナルな仕事を
されているわけですから。
皆さんの会社にも応用できる点が多々あるでしょう。
2024-11-14『多面評価を間違わないために』
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
フィードバック研修や人事査定時に、
他者(多面)評価の要素を盛り込んでいる企業が多いかと思います。
他者(多面)評価を実施すると、
社員にストレスがかかることは研究で検証されています。
だから運用には丁寧な計画や配慮が必要です。
自己評価よりも悪い他者評価を受けた人は、
以下の3つの行動をとりやすいそうです。
1 詮索
自分に悪い評価を付けたのは誰かを探る。
なぜそのようなことを書くのか、
細かく調べようとする。
2 防衛
自分が受けた評価を認めず、頑なに否定する
3 態度硬化
自分の態度や意見を押し通すために、強固な態度になる
この3つの行動をとってしまうことは
予め容認しつつ、
内省を通して、自分と向き合う時間が来る。
誠実に向きあうモードになれば、
気づきも深く、行動変容にまで至ります。
自己評価と他者評価は基本的にズレが生じる。
特に最もギャップが出るのが上司評価と自己評価です。
評価対象者が上司であることがほとんどなので、
ギャップが大きい=上司への不満が出やすいということです。
自己評価が高く、他者評価が低いことを
フィードバックされると、成長に繋がる可能性が高い。
多面評価は強力な行動変容ツール。
だから日常的に使われています。
しかし心理的なダメージが大きい。
「気づき」にはショックが必要ですが、
ショックのコントロールをする必要があります。
2024-11-03『部下は育つのか?それとも育てるのか?』
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
人材育成の方針は、大きく分ければ2つに集約される。
育つのか?それとも育てるのか?
「人が成長するかはその人の資質次第。
育てられるなど、おこがましい。」
という人もいる。
一方で
「人は必ず変われる。手塩にかければ成長する。」
という人もいる。
どちらが正しいか、
議論した所で結論は出ない。
人は人により影響を受ける。
人材育成で要となるのが「フィードバック」です。
学術研究によると、当たり前の話だが
フィードバック効果を高める上で重要なのは、
フィードバックした人とされた人との関係性。
上司との関係性が良好であれば
部下は自らフィードバックを求める傾向もあるそうだ。
一方、関係が悪いと
学習活動が抑制され、
相手が改善しようとする気が起きない。
つまりフィードバックが無意味になるということ。
またフィードバックする人が持つ「暗黙の知能観」も
フィードバック効果に大きな影響を与えるそうだ。
「暗黙の知能観」には大きく2つ。
A:固定理論
人の能力は固定的で変わらない
B:増大理論
人の能力は努力によって伸ばせる
AとBのどちらの知能観を持っているかにより、
考課面談の方法も変わってくるでしょう。
Aであれば「結果」を伝えることに
重きをおく。
Bであれば今後の「伸びしろの開発」に
重きを置く
少なくとも若手人材の育成を担う方は
「増大理論」を持っていてほしい。