経営理念浸透ブログ

『残存者利益を目指す』

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

十方よし.TV12月号のゲストは、
穴太ホールディングスの戸波社長でした。

『葬儀会社が農業を始めたら
 サステナブルな新しいビジネスモデルができた』
という書籍を出されています。

葬儀事業の関連業務を内製化していき、
新規事業化していきました。

例えば生花業。
市場で出回っている原価を知り、それならば自社でやろうと決意。
(どうしても生花業は廃棄率が高い)
自社でフラワーショップを開業します。

 

蕾の状態で仕入れて、フラワーショップで販売。
その後、花が開いてきたら葬儀用に展開。
しかも、よくある菊だけでなく、
自分で好きなお花で飾りつけができるサービスも提供。

これによって生花の廃棄処分が圧倒的に減り、
利益率をあげることができているそうです。

続いて仕出し業も内製化。
お弁当やコース料理を自社で提供できるようにする。

職人がいなくても美味しいものが提供できるよう、
レシピをマニュアル化します。
結果、パートさんでもできるようになっています。

さらにはここで終わらず、
自分たちで北海道に農地を取得。
そこでお米を作り、葬儀の返礼品にも使用する。

 

「ゆめぴりか」というブランド米を作られています。

お米作りから出る廃棄物も活かします。
稲藁を活用して白い鶏卵を産み、6個で400円。
さらには白い卵を使ってプリンを商品化。

 

賞味期限が近くなった米は甘酒に。
米糖からは化粧品を作っています。

これら米作りにおいても、
一貫して廃棄するものがないよう
最大限に有効活用されています。

これからの時代に必要な
サステナブルなビジネスモデルでしょう。

 

戸波社長が社内で言われていることが
「残存者利益を目指す」ということ。

競合他社よりも1日も長く生き延びることが、
会社の維持発展に繋がる。
どんな業種であれ一定の市場は残る。
その市場において競合他社が減っていけば
自社の売上が増えることもある。

 

特定の業界、特定の地域で
しぶとく生き残っていければ、十分にやっていける。

そのために「負けない経営」をし、利益を重視して企業体力をつける。
新規事業をやっているのもその一環だということです。

マーケットが縮小する業界が多い中、
中小企業がその渦中で生き残っていくには、
大いに参考になる考え方が詰まっている経営でした。

Posted on 2024-01-13 | Posted in 経営理念浸透ブログ | No Comments »

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