経営理念浸透ブログ
『なぜこの会社は新規事業が次々に生まれるのか?』
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
先日、A社長のお話を聞く機会がありました。
A社長の会社ではコロナの苦境を乗り越えて、
コロナ前の業績にまで回復しているそうです。
興味深いことに、30種類近くの
様々な業種・業態の店舗を経営されています。
30種類近く、別々の業種店舗をやるのは
本来は効率が悪いはずです。
もっと業種を絞ってやっていけば、
店舗展開も可能なはずです。
ただそこにはA社長は関心がないようです。
人材で勝負できる会社でありたい。
そしてチャレンジし続ける会社でありたいと。
驚くべきことに、
すべての店舗の立ち上げは、
社員が自ら手をあげて実現したもの。
強制的に新規事業をやりなさいと
会社から命令をしていません。
本気でやりたい人が手を挙げて、
この会社の資源とフィールドを活かして
事業開発をしているのです。
なぜそのようにされているのか。
A社長は言います。
「会社から新規事業をやれと言われてやる。
上手くいかなかったら会社のせいにします。
でも本気で自分がやりたいことを見つけてきて、
やりたいことを役員へプレゼンする。
そのような出発点だと
上手くいかなくても会社のせいにしません。
そしてどうにか打開しようとするんです。
新規事業は上手く行かない時期が絶対にやってくる。
それを乗り越えられるかどうか。
自分からやりたいといってチャレンジした人間は、
どうにかやり抜こうとする。
苦境に陥ってもどうにかしようとする力。
これは経営者になる上で最も必要な力だと思いませんか」
新規事業、新業態へのチャレンジは
失敗のリスクがある。
だから専門部署を作って立ち上げをするのが
多くの会社かと思います。
この会社はそのやり方をしない。
だからこれだけの多様な業種・業態店舗が
増えていきました。
A社長は嬉しそうに言っていました。
「これだけの数の事業と業態。
私も全て把握していません。
詳細を聞かれても答えられません」
新規事業の開発を通じて、
経営者も同時に育成されています。
「なんとかする力」
曖昧な表現ですが
最も大事な力ではないでしょうか。
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