こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

2020年まで千代田区麹町中学校の校長を
務められた工藤勇一氏。

宿題廃止、定期テスト廃止、固定担任制廃止などの
教育改革を実行されたことで有名です。

これまでの学校の「当たり前」を変えてきました。

工藤氏は書籍の中でこのように言っています。

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決して多数決は民主主義ではない。
少数派で多数決に負けた人たちは苦痛を感じる。
学校は「誰一人取り残さない社会」を学ぶ場。

そのためには対話を通じた合意形成が必要。
みんながOKと思える「最上位目標」は何か。
最上位目標に繋がるかで合意をする。

A案になってもB案になっても誰の利益も
損ねることがないとき。
その時は多数決を使っても構わない。

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以前から私も疑問に思っていた点でした。

多数決をとる。多い方の意見が採用される。
少ない方の意見は却下される。
それは民主主義と言えるのか?

SDGsの基本に理念には
「誰一人取り残さない」とあります。

でも普段から少数派の意見は、
「少数」と軽んじられてしまう。
少数派は取り残されていく。

工藤氏が言っている通り、
実社会の中でA案とB案のいずれかを選択すれば、
利益を損ねる人間が出てくるため、
多数決を使わざるを得ない時もある。

しかし多数決は、合理的な方法であるが
最も知恵を絞らず、最も楽な方法なのかもしれない。

A案でもなくB案でもないC案があってもいい。

「妥協」とはネガティブな言葉とした使われるが、

「最善な妥協点」は歓迎するべきではないか。

企業の中でも一旦、多数決を止めてみる。
最上位目標を定めて、
「最善の妥協点」を模索することがあってもいい。

理想論と言われてしまうだろうが、
「誰一人取り残さない」結論を
模索してもいいのではないか。