こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
人を育てるには、
それなりの”厳しさ”は当然必要になってきます。
ここでいう厳しさは、伝え方だけでなく
仕事の基準なども含めてです。
厳しいスタイルで人材育成を行っていく方は、
口を揃えて言います。
「愛情があれば厳しくても人はついてきますよ。
大事なことは愛情があるかどうかなんです」
私も過去、そう思っていた時期がありましたが
現実はそうでもありません。
1.愛情が伝わっているか?
「愛情があれば…」というのは、あくまでも自分視点。
「愛情を感じていれば」というのが相手視点です。
愛情を感じていなければ、
厳しさはイジメにしか受け取られないかもしれませんね。
2.信頼関係があるか?
「この人に言われるならば納得ができる」という信頼関係。
厳しさを求める側は、他人からよく見られています。
言動や態度に一貫性がない、誠実さがなければ、
「お前が言うな」と思われ、聞き流されるでしょう。
3.自己肯定感はあるか?
自己肯定感とは
「自分は価値がある存在だと認められる力」です。
自己肯定感がとても低い方にとっては、
厳しさは「強烈な否定」にしか
伝わっていないかもしれません。
私事ですが、先日ある面談に立ちあいました。
上司のYさんは、
部下のTさんに率直にフィードバックしました。
上司:
「Tさんは〇〇がダメだ。これは直さないといけない。
どうして〇〇をしてしまうんだ。
○○を直せないならば、うちのチームには正直必要ない」
部下:
「…」
上司:
「私はこれからもあなたと一緒にやっていきたい。
〇〇さえ直せれば、あなたはとても優秀だ。
これからも甘くするつもりはない。
それはあなたに期待してるからなんだよ」
部下:
「ありがとうございます。がんばります」
そういって面談は終わりました。
面談の最初は、部下にとって厳しい内容でした。
でも最後は言いたいことが言えた、
スッキリした状態に見えました。
でも翌日、部下のTさんは何と言っていたか。
「Yさんから相当つめられました。
あんなに怒るなんて上司としてどうなんでしょう。
顔も合わせたくない」
えーーーーーー!
全く伝わっていなかったのです。
「否定しかされてない」という認識です。
後半の話は記憶喪失です。
その場にいた私には「愛情ある厳しさ」に
見えたんですが…。
結論から言えば、Tさんには
「愛情がある厳しさは伝わらない」
と推測しました。
彼は自己肯定感が非常に低いからです。
そんな状態の方へ、
愛情ある厳しさは意味を成さないのです。
では自己肯定感が低い人を見分けるには
どうしたらいいのでしょうか?
長くなってきたので、また次回に。