こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
先日、福祉関連の研修を受講しました。
テーマは虐待防止。
1年に1回は受講するように義務づけられています。
運営側は利用者さんが何か事故に巻き込まれたり、
トラブルを起こしてしまうことを恐れます。
責任問題にまで発展しますから。
自然と安心・安全の観点で「管理」的側面が
増えていきます。
すると利用者さんとしては、
束縛されている感覚を持つ。自由がないと感じる。
一人の人間として、
権利擁護ができていないと判定されるかもしれません。
逆に一人ひとりの自由意志を尊重すると、
運営側はリスクを追うことになる。
毎日トラブル対応、イレギュラー対応で
職員は疲弊するでしょう。
この狭間でどこの施設も闘っているかと思います。
当然、研修の内容は理想論的な話になります。
グループワークをやると
「そんなに簡単にできたら現場は苦労しない」
と愚痴がよく出てきます。
研修は理想論でもいいと私は考えます。
なぜなら理想論が語られないと、
現場の事情を言い訳にして、
現状から何も変わらないからです。
「今の現場はそうかもしれないけれど、
理想は◯◯だよね?
今のままだと良くないよね?」
と自己矛盾を起こすこと。
そして自己矛盾を少しでも解消するために、
少しでも改善するアクションを起こす。
研修は自己矛盾を起こすこと。
これも大きな役割ではないでしょうか。