経営理念浸透ブログ
『コンサルタントとして大切なことは京セラで学んだ Part10』
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
今日のテーマは
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小善は大悪に似たり。大善は非情に似たり
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超訳すれば
「上辺の優しさは罪である。本当の優しさとは時として非情にうつる」
ということですね。
このフィロソフィを学んでから、時より頭をよぎります。
「自分の言動は小善か?それとも大善か?」と…。
私のコンサルティング領域で言えば、組織・人に関すること。
組織の再編成を提案することもあります。
より具体的に言えば、Aさんに部長から外れてもらい、
新たにBさんを部長に抜擢するといったことです。
A部長はこれまで長年会社に貢献した方だとします。
するとこの方の評価は非常に難しいですね。
チャンスを与え続けてもAさんに変化が見られない。
Aさんを営業部長から外すべきかに迷います。
部長から外す=非情な人間だと思えてきてしまうんですね。
誤解を与えないように補足しますが
Aさんに会社を辞めて戴くということではありません。
この会社で新たな役割で再出発をしていただくという意味です。
営業部長を下りて、別部署へ異動になった際、
本人も周囲もマイナスに受けとめてしまうことがあります。
どれだけ納得してもらえるように努めたとしてもです。
Aさんが営業部長でいる限り、彼は10年先もほぼ変わらないでしょう。
慣れた環境ですし、変わるきっかけがないのですから。
そればかりか営業部も情勢の変化に対応できない部署になってしまうかもしれません。
このままでは3年後のビジョンにたどり着くどころか、近づくことさえできません。
ビジョンに近づくために、人を代えるという苦しい決断をしなければなりません。
断っておきますが、私がドライな性格という話ではありません。
A部長と数年間も仕事を一緒にしてくれば、情だって湧きます。
でも「目の前の情=小善」に流されては、「大善=ビジョン達成」できないことは明らかです。
周囲からどのように見られるかでブレない。
心の中で泣き、痛く傷つきながらも、大善を見定めて決断していく。
コンサルタントにも経営者にも必要な姿勢ではないでしょうか。
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