経営理念浸透ブログ
『“大手企業出身”というバイアス』
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
中小・零細企業の経営者が口を揃えて言うのは、
「うちみたいな小さな会社に優秀な人材はこない」
ということ。
企業規模に引け目があるのか、
大手企業出身の中途入社者へ
バイアスがかかっているように見えます。
○A社の場合
A社の社長は、
大手企業出身の社員を採用したがりません。
理由を聞くと、
「フットワークが重い」
というもの。
確かに大手企業は、
社内のインフラや制度が整っている。
細かく分業されているタスクもある。
一方で中小零細企業は、制度が未整備。
その都度で臨機応変に対応することがある。
分業といっても業務範囲は多岐に渡る。
何でもやってもらわないと業務が回らない。
だから「〇〇をやってほしい」と依頼すると
「〇〇はやったことがありません。
外部の業者を使いましょう」
もちろんアウトソーシングする発想は
悪くないのですが、何でもかんでも
仕事を他者・他社へ横流ししているように見えるそうです。
○B社の場合
B社の社長も
大手出身の中途社員を採用したがりません。
理由を聞くと
「偉そうにアドバイスする」
というもの。
Tスタッフ:
「こんなやり方していたらムダですよ」
社長:
「(イラ!)そうか。ではどうしたらいい?」
Tスタッフ:
「〇〇という会社のサービスを使うべきです」
社長:
「でもあのサービスは〇〇○万の投資をしないと
いけないだろう。資金的に余裕はないので
今は導入できない。
あなたの手で何か改善できないか?」
Tスタッフ:
「それは難しいですね…」
B社の社長は、Tさんは部下でありながら
アドバイス専門の「コンサルタント」に
見えてきてしまうとのこと。
理解しているけど社内資源的な理由で
できないことはある。
それを理路整然とアドバイスされると
だんだん嫌になってきてしまうのだそうです。
上記2つは上手くいかなかった例を
ご紹介しました。
もちろん大手の中途入社者を採用し、
事業と組織を飛躍的に伸ばした会社もあります。
「大手出身だからフットワークが重い」
「大手出身だからアドバイスばかりする」
というのは、どちらもバイアスです。
誰しも過去の経験からバイアスがかかります。
それが選択肢を狭めているかもしれないと
気づけるといいですね。
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