経営理念浸透ブログ

『正解を欲しがる人。正解がないと動けない人』

研修後に質問を受けることがあります。

その時に困る質問。

「私は〇〇という部下がいて、非常に手を焼いています。
 どのように接したらよいでしょうか?

皆さんならどう思いますか?

 

正解を欲しがっている様子です。

私、その方に会ったことがない。
顔が浮かばない。

その方から見て〇〇なんですという情報だけもらって、
答えられるわけないですよね。

適当な答えならそれでいいですが、
真剣に答えようとすると、ご本人と会っていない中で
主観が混じった情報を聞いた中で
アドバイスをするのは難しい。

なぜかといえば、
人材育成は、最後は「個別性」だからです。

この人には効果があるけど、
この人には効果がないということがあります。

私がT部長にフィードバックしました。

「T部長は、まずは自分の考えを押し殺して
 傾聴することに徹してください。
 30秒以上、続けてしゃべってはダメです」

その場にいた佐藤さん(仮名)は、
「上司は意識して傾聴しないとダメですね」と
言われていました。

今度はW部長へフィードバックしました。

「W部長は、自分の思いや考えを伝えてください。
 何を考えているか、分かりません」

その場にいた佐藤さん(仮名)は困惑しました。
「先程は傾聴といったのに、今度は伝えると言っている。
 上司はどちらをすべきなんですか?」

これ本当の話です。

「傾聴」も「伝える」も、どちらも正解ですよね。

いつでも、どこでも、誰に対しても
〇〇すればいい、なんて正解があれば
誰も悩みませんよね。

面倒見のよい会社で起こる悲劇。

それは複数の先輩・上司から
異なったアドバイスをされると。

もちろん上役はOJTの方針を
合わせることは必要です。

でもアドバイスをされた上司のコメントは、
どれも正解かもしれない。

自分で正解らしきものを決めて
動かないといけない。

他人が正解を決めてくれないと、
動けない人がいますね。

それで結果がでないと、
正解をくれた相手に矢印を向ける。

「〇〇といったじゃないですか!」と。

正解を他者に依存すること。
それは危険なマインドであることに
気づいてほしいです。

Posted on 2018-11-26 | Posted in 経営理念浸透ブログ | No Comments »

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