経営理念浸透ブログ
『残業が多い!休日が少ない!賞与が少ない!は本当なのか?』
どうすればクライアント先がいっそう人が育つ会社に
生まれ変わるのか。
その根本課題を見つけて、解決ストーリーを提示するのが
コンサルタントの役割の一つです。
そのために従業員インタビューを行います。
一人当たり30分~60分程度。
会社への想い、職場での悩みや困っている事などを
聞き出していきます。
このインタビューをするといつも面白い現象が起きるんです。
それは…。
「意見が二つに割れる」
という現象です。
同じことを指しているのですが見方が180度
異なるんです。
例えば残業時間について。
Aさんは中途入社で1年目。
「きちんと定時にあがりたいんですけど、
あがりづらい雰囲気なんですよ。
結局、1時間くらいサービス残業をしています。
定時にきっちりと上がれるような職場にしたいです」
Bさんも中途入社で1年目。
「いや~。残業が少なくて本当に助かります。
前職は1日12時間労働なんて当たり前でしたから。
今でいう軽いブラック企業ですかね(笑)。
今は残業1時間くらいですからね。
本当に労働時間が管理されていて有り難いです」
例えば休日について。
Cさんは中途入社で2年目。
「うちって年間休日とは名ばかりで
有休がとれないじゃないですか。
プライベートの充実なくして仕事に意欲は湧きませんよ。
もっと気軽に有休がとれるような環境を
作っていけたらいいです」
Dさんも中途入社で2年目。
「以前の職場なんて休日であろうが、
ほぼ会社に来ていましたよ。
そうしないと現場が回らない状況でしたから。
今の会社は月7日くらいは完全にOFFです。
家族との時間も取れるし本当にいい会社です」
例えば賞与ついて。
Eさんは中途入社で3年目。
「これだけみんな頑張っているので、
もう少し社員に賞与で還元してあげてもいいと思います。
他の会社に勤めている友人の話を聞くと、
うちはやっぱり金額が少ない。
やっぱり家族を養っていくには実際にお金が必要じゃないですか」
Fさんも中途入社で3年目。
「以前の会社は目標が未達だったら賞与はゼロでした。
それに監督職まで昇格しないと賞与は出ませんでした。
この会社は目標未達でもプロセスを見てくれて、
少額でも賞与は出してくれるし一般社員でも
それなりの賞与が出る。本当にいい会社ですよね。
ちょっと甘いかもしれませんけど」
残業時間、休日、賞与を例に出しましたが、
これ以外にも意見が割れるものは多々あります。
(上司のコミュニケーション、会社のルールなど)
つまり絶対的な基準で人は判断していない。
過去の経験との比較、
他人との比較から相対的に判断しています。
無意識のうちに相対的に物事を判断してしまう習性が
あるようです。
それを知らずに従業員のコメントを
そのまま「真実」として受け止めてしまったら、
コンサルタントとしては失格。
会社もぐちゃぐちゃになってしまいます。
皆さんも無意識に何かと比較して、
コメントをしていることが多いのではないでしょうか?
それは「絶対」的基準ではなく「相対」的基準ということを
認識しておきましょう。
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