経営理念浸透ブログ
『自己矛盾の判断をしない』
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
先般、武蔵境自動車教習所へ取材に行ってまいりました。
自動車教習所は、
人口減少、車離れ、自動運転化などを踏まえると
事業を成り立たせるのが非常に難しいと感じました。
マーケットはピーク時の4割です。
そんな厳しい環境の中でも
東京で第2、全国で第3位の入所者が来られています。
(※約7000名/年)
顧客満足度も高く紹介率は50%です。
顧客満足、社員満足、地域社会貢献の3本を軸に
長年コツコツと様々な活動をされてきました。
高橋会長が社長を引き継がれた際、
想像以上の労使紛争に巻き込まれ、
会社をたたむか、継続するか、
苦難の連続だったと言います。
今となっては、業界内外から注目される企業に
まで変わりました。
高橋会長は
「経営者は自己矛盾を起こしてはいけない」
とおっしゃっていました。
ある時、組織を作っていく際、
多くの幹部は人件費の観点もあり
「派遣で賄おう」という選択をした。
でも高橋会長としては
「やっている仕事も同じなので、
なぜ派遣なのか?安心して働くこともできない。
社員ではないのか?」と思われたそうです。
結局問題が起きてしまい、
数年後に派遣社員をすべて正規社員に
切り替える決断をしました。
正規社員の割合が増えて人件費も増えたが、
それ以上に売上も利益も向上したそうです。
これは一つの例ですが、
経営者は何が正しいかを知っている。
自然の摂理で考えれば、原理原則で考えれば、
Aが正解だと知っている。
でも他の事情を踏まえて
Bを選択する経営者がいる。
本当はAがよいのにBを選択する。
この時に自己矛盾がおきます。
経営者の心の中で自己矛盾を起こしていれば、
長期的に上手くいくはずがない。
法政大学の坂本教授は、
「損得ではなく善悪での判断」
「正しい経営」とおっしゃっています。
自己矛盾を起こしていないか、
自分の理性や良心に正直な判断をしているか。
判断する前に、立ち返りたいですね。
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