経営理念浸透ブログ
『若者が分からないズレたおじさん その2』
こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
前回に続き、世代間ギャップについて
振れたいと思います。
A社の48歳山口課長(仮名)は、
若手の育成に悩んでいました。
25歳の木村さん(仮名)は入社3年目。
ルーチン業務には慣れてきているが、
モチベーションも上がらない。
そこで山口課長は、毎日同じような仕事ではなく、
刺激がある仕事が必要と考え、
閉店時の店内清掃業務のマニュアル作成を木村さんに頼んだ。
「木村さん、閉店時の清掃業務が個々でバラバラになっていて、
クオリティが一定ではない。
目線を合わせるために、基準を見える化・言語化する必要があると
思うんだ。そこで閉店時の清掃業務のマニュアル作成にトライして
ほしいんだけど…」
「分かりました。やってみます。
でも確か1年前くらいに、閉店時の清掃業務のマニュアルを
佐藤先輩が作成した記憶があります。
参考にしたいので、そのデータをいただけますか?」
「それは当時の佐藤さんの考えで作成したもの。
今回はゼロベースで、木村さんが独自に作ってほしい」
「ゼロからですか?
せっかく佐藤先輩が作ったものがあるから、
それを改良したらどうかと思うんですが…」
「このマニュアルをゼロから作ることは、
木村さんの成長に間違いなく繋がると思うよ」
「あっ…、はい…」
山口課長は部下の成長のためにと、
ゼロからのマニュアル作成を考えた。
しかし木村さんからしたら、
本当にゼロからやることに意味があるのか?
タイムパフォーマンスが良いのか?
成長のためにという大義で、結局のところ、
マニュアルが使われないのではないか?
ゼロから作成しても、佐藤先輩のものと重複することがあり、
効率が悪いのではないか?
佐藤先輩が作成していない内容をゼロから作成するならば、
そこに時間を割くことは理解できるが、
重複する内容に時間を割くことは無駄なのではないか?
こんなことを木村さんは考えているのではないでしょうか。
「はい、分かりました」と即座に返事をして、
取り掛かることを推奨された世代から見れば、
何で素直に取り掛からないの?と思うかもしれません。
木村さんの考えも理解できます。
どうせエネルギーを割くならば、できる限り価値があることに
エネルギーを使いたい。
どうせ自分の時間の割くならば、できる限り無駄なものは排除して、
効率的にやりたい。
上記を払拭できないと、おそらく頭の中で疑問符が浮かび、
不満を漏らしながら仕事に取り掛かるでしょう。
省力化、コストパフォーマンス、タイムパフォーマンス。
これらの捉え方は、世代間で大きなギャップがありそうです。
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