こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。
昔のことですが、
あるスタッフからの報告でショックを受けたことがあります。
「松本社長にはK部長の実態を知ってほしいです。
K部長は私たち社員には威圧的。
上から目線で威圧的な言い方をします。
何か言いにくいことであれば、
“これは松本社長の意向。
社長の意向だからやりなさい!”と言う。
松本社長の方針を分かっているつもりなので、
そんなことを言うはずがないと思っています。
K部長の社長へのアピールはすごいです。
あの豹変ぶりには引いてしまいます」
K部長に2面性があることは、
もちろん気づいていました。
しかし想像以上の声が出てきました。そこまでか…と。
「私に媚をうっても意味がない。
私よりも顧客や部下を大切にしてほしい」
とは言ってきたつもりですが
届いていなかったようです。
かといって私は、
K部長を呼び出して非難する気にもなりませんでした。
なぜかといえば、
私含めて「人は誰しも二面性がある」と思ったからです。
「仕事で見せる顔」と「趣味で見せる顔」は一緒でしょうか?
「仕事仲間に見せる顔」と「恋人や家族に見せる顔」は一緒でしょうか?
「社長に見せる顔」と「部下に見せる顔」は一緒でしょうか?
「お客様に見せる顔」と「同僚に見せる顔」は一緒でしょうか?
「10年前からの親友に見せる顔」と
「3日前からの知り合いに見せる顔」は一緒でしょうか?
できれば、誰に対しても態度が変わらない、
「一貫性ある人間でありたい」と思う人もいるでしょう。
でも現実は誰しも二面性があるのです。
(正確に数えると二面性以上ですが…)
そしてどちらの顔が本物か偽物かではなく、
どちらも本物なのです。
私は部下Yさんの一面性しか知らないかもしれない。
それで理解したつもりになっているかもしれない。
私は上司Rさんの一面性しか知らないかもしれない。
職場では鬼上司だけど、家庭に帰れば優しいパパかもしれない。
誰しも二面性・多面性を持っている。
それを攻めることもできない。
その人にとって、それは“生きる術”なのかもしれない。
多面性を知ることが
相手を理解するということでしょう。